Microsoftが競争企業に続いて、簡単にソフトウェアをテストする方法として仮想化技術を取り入れ始めた。
Microsoftの「Virtual Hard Disk」(VHD)フォーマットを用いると、OSやソフトウェア、および特定の設定の詳細情報を1つのパッケージにまとめることができる。VHDイメージは Microsoftの「Virtual Server」製品などのバーチャルマシンソフトウェアに読み込ませることができる。
同社が今回発表した「VHD Test Drive Program」は、EMCの子会社で仮想化業界のトップを走るVMWareが発展させた、仮想化マシンによってソフトウェアのインストールを簡便化するという考え方を模倣したものだ。このアイデアは、仮想基盤によって、設定やチューニングの詳細をユーザーではなくソフトウェア専門家に任せられるというものだ。このプログラムを通して試用ソフトウェアを提供しようと計画している企業には、Symantec、Citrix、BEA Systems、Hewlett-Packard、Dellなどが含まれている。
MicrosoftはVHDフォーマットを同社の「Open Specification Promise」に基づいて公開している。このライセンスが適用されたMicrosoftの技術を他社が使っても、Microsoftに特許権侵害で訴えられる心配がない。
MicrosoftはVHD Test Drive Programを米国時間11月6日に公表した。これは、EMCのVMworld 2006カンファレンスがロサンゼルスで開催される前日にあたる。
オープンソースのXen仮想化ソフトウェアをベースにした商用製品を開発するXenSourceでは、Microsoft WindowsをゲストOSとして実行できるようになった、XenEnterpriseのテスト版を発表した。8月に発表されたこのソフトウェアの最初のバージョンでは、ゲストOSとしては実行できるのはLinuxのみだった。
XenSourceによれば、XenEnterpriseのWindows版は12月に一般に提供される。同社ではデュアルソケットサーバ向けの年間ライセンス利用料を488ドル、永続的ライセンスを750ドルとしている。
また、同じく11月6日に、VMWareとVMLogixが競ってそれぞれ仮想化技術を用いてソフトウェア開発を支援する製品を発表した。
仮想化技術は、例えば、OSと高レベルソフトウェアの膨大な組み合わせをテストしたり、クラッシュによって恒久的なダメージを受けることのない安全な環境でソフトウェアをテストしたりすることに利用できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ