Skypeの最新バージョンであるSkype 3.0(ベータ版)は、ビジネスユース顧客を惹きつけるという目標に向けて順調に進んでいるようにみえる。実際のところ同社は、Microsoft Windows Installer(MSI)パッケージを用いてネットワーク上の複数マシンに簡単に展開できる企業向けのバージョンを売りにしている。このバージョンでは、Business Control Panelを用いて、複数のアカウントを企業として一括管理することができる。また、管理者はSkypeの電話番号とボイスメールをユーザーに割り当てることができる(本稿執筆時点において、Skype 3.0ベータ版の企業向けバージョンのビルド番号は3.0.32.123であり、消費者向け版のビルド番号は3.0.0.106となっている)。
オプションとして、ウェブサイト上に記載されている一般の電話番号に、クリック1つで電話をかけることのできる機能をインストールすることができる。この他にも、Skypeをより生産的なものにするために、以下のようなアドオンもインストール可能となっている。
- Pamela--留守電機能やスケジュール管理機能などの秘書機能
- TalkandWrite--音声とビデオを利用できるホワイトボードアプリケーション
- Skylook--Skype通話の録音、SMSアラートの受信、ボイスメールの電子メール受信ボックスへの格納、Microsoft Outlookリマインダの電話による通知といった拡張機能
- Sky-click--ウェブベースのコールセンター
- Transclick--チャットメッセージ用の翻訳プラグイン
Skypeの使用感
筆者が前回Skypeを試したのは数年前のことであり、その際にはそれほど感心することはなかった。音質はあまり良くなかったし、信頼性の高い通話はできなかった(T-1インターネット接続を使用)。このような経験をしていたため、Skype 3.0をダウンロード、インストールした際には期待外れに終わることを覚悟していた。
しかし、うれしいことにわたしの覚悟は無駄になった。14Mバイト近いダウンロードは小さいとは言えないが、インストールはスムーズにいき、数分しかかからなかった。音質は、15Mbpsの光ファイバ接続では固定電話とそん色なく、Lingo VoIPや携帯電話よりも優っていた。
Skype 3.0の消費者向けバージョンと企業向けバージョンの違いとして気付いた点として、前者は連絡先リストをOutlookから自動的にインポートしたが、後者はしなかったということがある。とはいえ、コンタクトメニューからインポートオプションを選択することで簡単にインポートできた。
SkypeInの機能を試すためにサインアップしたところ、わたしが選択した番号は10分以内にアクティベートされた。あなたのエリアの特定番号を申し込むことが可能でかつ空いていれば、Skypeはその番号をあなたに割り当ててくれる。もしくは、利用可能な番号の一覧から希望する番号を選択することも可能である。
今回取得した番号に自分の固定電話からすぐに電話をかけ、ボイスメールを残すことができた。また、履歴タブを使えば、受けることのできなかった電話とともに、ボイスメールメッセージを表示させることができるようになっている。