顧客の成功がInformaticaの成功でもある--InformaticaのCEOが語る2007年の抱負

山下竜大(編集部)

2007-01-04 17:35

 2006年5月にガートナーが行った中堅企業におけるIT投資動向の調査では、今後重要になるテクノロジ投資分野として「情報の適切な管理と有効利用」および「データの統合」が上位に挙げられている。しかし“データインテグレーション”については、多くの企業が重要と応えているにもかかわらず、メディアなどであまり取り上げられていないのが実情だ。

 Informatica Corporationがフォーカスしているデータインテグレーションは、散在するシステムで使用されている複数のデータをひとつのデータソースとして活用するためのテクノロジだ。そこで、データインテグレーションの重要性や同社の戦略、2007年の展望などについて、Informaticaの最高経営責任者(CEO)であるSohaib Abbasi氏に話を聞いた。

--ビジネスが堅調なようですがその要因は?

 IT専門調査会社であるIDCの調査では、データウェアハウス(DWH)の市場規模は20億ドルといわれています。さらにデータインテグレーション市場になると、その市場規模は110億ドル以上になります。つまり、従来型のBI市場の5倍以上のビジネスがデータインテグレーション市場に期待できます。

 一方、Informaticaは、6四半期連続で増収増益を達成し、7四半期連続で製品に新しい機能を追加してきました。日本市場向けにも、2006年11月に最新版の「PowerCenter 8.1」をリリースしています。

 市場が堅調に成長し、顧客の要求が拡大していること、そしてその要求に応えることができる革新的な製品を提供できることが、Informaticaの良好なビジネスの要因になっているのです。

--Informatica製品を顧客が選ぶ理由とは?

 データインテグレーションを採用する場合には、考えるべきユーザーグループが3つあります。「ビジネスユーザー」「IT管理者」「開発者」です。この3つのユーザーグループのすべてに最適な製品を提供できるのが、Informatica製品が選ばれる理由です。

 ビジネスユーザーが求める要件は、すべての情報に対し、正確性が高く、しかも全体的な視野からデータを分析できることです。我々の製品は、他社製品に比べ、より多くのデータソースにアクセスすることが可能です。構造化されたデータであっても、非構造化データでもアクセスできます。また、バッチ処理でも、リアルタイム処理でも可能です。

 また、IT管理者の要件は、より少ないリソースで、より多くの分析を可能にすることであり、我々の製品は他社製品に比べ、より高い価格性能比を提供できます。たとえば、HPと行ったTPC-Hベンチマークで最高記録を達成しています。このベンチマークテストでは、PowerCenter 8.1を搭載した64CPUのHP Integrity Superdomeサーバ環境で、Oracle Databaseに1TBのデータを45分でロードすることができました。

 さらに、開発者が求めているのは、より迅速に結果を出すことです。Informaticaの製品は他社製品に比べ、より生産性の高いデータインテグレーションプラットフォームを提供します。たとえばプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)では、Informaticaの製品を導入することで、従来システムに比べ、4分の1の時間で同じ分析結果を得ることができるようになっています。

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