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「ライバル関係の壁を超え具体的な製品連携を急ぐ」--MIJSの技術部会 - (page 2)

富永康信(ロビンソン)

2007-02-05 23:01

製品間のデータ連携のための標準アダプタを作成

 では、具体的な連携とは何か。同氏は、トランザクションとマスタを分けて捉えることとに始まるという。従来のように、SFAと販売管理、生産管理などの製品がP2Pで個別に連携していくと、製品の数だけ連携のパターンが生まれてしまう。ひとつ目に掲げたテーマ、「トランザクション連携」では、連携エンジンとなるEAI(Enterprise Application Integration)を中心に、製品間のデータ連携のための標準アダプタを作成して、効率的な連携を実現させる。

 このエンジンには、アプレッソの「DataSpider」を活用する。製品ごとにアダプタがひとつあれば、共通バスに差し込むだけで、他の製品とのデータ連携がいくつも可能になる。

 一方、連携にはデータ連携の他に、プロセス連携というアプローチも存在する。データ連携では、データのサイズや型の違いをアダプタが吸収するが、プロセス連携では、与信管理や見積もりとの齟齬、承認確認などさまざまな基幹業務処理が存在し、それらをいくつものパッケージ間で流す仕組みが必要となる。そのため、MIJS技術部会では、BPEL(Business Process Execution Language for Web Services)によりプロセス連携する方法を採用した。

 ここで梅田氏は、データ連携とBPELを利用したプロセス連携のデモを披露し、受注した情報がSFAから販売/生産管理、帳票出力まで、複数のパッケージ間でシームレスに流れる様子を公開した。

SaaSモデルでの提供も視野に入れ専用ポータルも準備

 トランザクション連携の次に同氏が解説したのが、2つ目のテーマである「マスタの共通規格化」によるマスタ連携だ。マスタの規格化と、共通/個別マスタ連携のためのインターフェースを作成することで、各製品のマスタデータを自動トラッキングする。例えば、会計システムで社員の退職を入力すると、共通マスタ経由で各製品の社員マスタにもリアルタイムに反映されるようになる。

 「一般にマスタ登録は、担当SEの意向に左右されてきたため、規格化されず製品ごとにバラバラで、その整合性が企業の大きな悩みだった。MIJSでは、新規製品では共通規格を採用して一元管理し、既存製品では部門マスタアダプタと社員マスタアダプタを用意することで、固有のマスタも他の製品と連携させるようにする」(梅田氏)

 マスタの共通企画化が実現すれば、MIJSでの取り組みが日本で初めてのケースになる。

 今後、大きく普及すると考えられているSaaSでは、シングルサインオンや共通サイト構築などの仕組みが必要となるが、MIJSでもSaaSモデルでの提供も視野に入れ、専用ポータルの準備をしている。

 「SaaSを提供するには、このような製品連携は不可欠な要素だ。単にパッケージが陳列されているだけでは、利用の際に個別ログインの必要やマスタの入れ直しなど、利便性に問題が生じる。連携があるからこそ、SaaSでの利用価値があるといえる」と梅田氏が述べるように、今後新しいパッケージが参入しても、アダプタさえ用意すれば、SaaSでのサービス提供が可能になる。

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