フィードパスは2月7日、企業向けのウェブメールプラットフォーム製品「feedpath Zebra(フィードパスゼブラ)」の正式リリースを発表した。
インターネットサービスプロバイダーやシステムインテグレーター、および大規模企業向けのライセンス販売に加え、フィードパスが独自に展開する中堅・中小規模企業向けのSaaS(Software as a service)型サービスを行うことが決まっており、同日より受注が開始されている。
feedpath Zebraは、米Zimbraが開発販売を行い、住友商事が日本国内での総事業化権を保有する「Zimbra Collaboration Suite」を、フィードパスが日本向けにローカライズしたもの。機能としては、ウェブメールに加えて、アドレスブック、スケジューリング、Wikiなど、グループコラボレーションのためのツールが統合されたもので、Ajax技術の採用により、ドラッグアンドドロップ、マウスオーバーといったデスクトップアプリケーションに匹敵する快適なユーザーインターフェースを実現している点が最大の特徴だ。
フィードパスが提供するSaaS型サービスの利用料金は、メール機能を中心とした「feedpath Zebra White」が1アカウントあたり1280円/月。メールに加えアドレス帳、スケジューラ、ドキュメント管理機能などを備えるフルバージョンの「同Black」が1アカウントあたり2480円/月。いずれも10アカウントからの提供となる。
フィードパスでCTOを務める後藤康成氏は、Zebraには「メールクライアント上で、ビジネスタスクの処理に必要なあらゆる情報を得られるようにすることで、業務効率を向上させる」という開発思想があると説明する。
例えば、メールとして受信したテキストの中に「明日のご都合はいかがでしょうか」という文章があった際に、「明日」の部分にマウスポインタを合わせることでユーザーの「明日」のスケジュールがポップアップ表示されたり、電話番号からSkype Outを呼び出したり、住所の部分にポインタを合わせると、該当する場所の地図が表示されるといった具合だ。
Zimbra Collaboration Suiteの日本語化においては、こうした機能への対応にかなりの労力を割いたという。地理情報表示については、サイバーマップ・ジャパンとの提携により、日本地図データとの連係を可能にしている。
こうした他システムとの連携、Web 2.0的にいういわゆる「マッシュアップ」は、Zimlet APIと呼ばれるインターフェースを通じて行われており、WebサービスAPIが提供されているSalesforceなどのネット上のサービスに加え、SAPなどの業務システムとの連携も可能という。日本においては、そうしたシステムインテグレーションのパートナーとして、住商情報システムとの提携が行われている。