あるインクジェットプリンタ用カートリッジで何枚印刷できるのかを決める方法がまもなく登場するかもしれない。
Kodak、キヤノン、Hewlett-Packard(HP)といった大手プリンタメーカーグループが米国時間2月7日、国際標準化機構(ISO)が発表したプリンタカートリッジ向けの標準を支持すると発表した。
標準規格「ISO/IEC 24711:2006」は、インクジェットプリンタおよびオールインワンプリンタ用のインク、トナーカートリッジのテスト方法が規定されている。ISOが先ごろ発表したこの標準規格は、プリンタ業界に受け入れてもらう必要がある。
同標準には、平均耐用年数を決する上でテストしなければならないカートリッジの個数(9個)、標準的なテスト文書の構成(デフォルトプリンタ設定で5ページを印刷)、カートリッジのテストに使用しなければならないプリンタの種類が列挙されている。
アナリストらは、プリンタ業界が昔からこの種の標準を必要としていた点には同意するものの、この標準が消費者に大きな変化をもたらすか否かについては半信半疑だ。
調査会社InfoTrendsの通信サプライコンサルティングサービス担当ディレクターであるJohn Shane氏は、「実際にこのような情報を見る消費者には影響があるが、大半の消費者は見ないだろう」と述べ、さらに「こうした情報を見るごくわずかな消費者にとっては、カートリッジを比較する上で役立つだろう」と語った。
InfoTrendsのプリンタリサーチ担当ディレクターであるBob Palmer氏によると、現在、各メーカーはカートリッジの寿命を決する際、各社が個別に定めた標準を適用しているという。しかし、これは、消費者がプリンタやプリンタカートリッジを選ぶ際に、製品を適切に比較することを難しくしている。
ISOのこの標準を支持する業界団体である情報技術規格国際委員会(INCITS)には、(前述のKodak、キヤノン、HPに加え)業界大手のDell、エプソン、IBM、Lexmark、沖データ、Pitney Bowes、QualityLogic、リコー、Spencer Lab、Xeroxなどが加盟する。しかし、これらの企業が同標準を実施する時期や、いつからカートリッジのパッケージにISOのレーティング情報が記載されるようになるのかなどなにも明らかになっていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ