しかし、Word 2007ではこのようなことはできない。Word 2007では、文字カウントが常にステータスバー上に表示され、あなたの入力に従って増減するようになっているのだ(図E)。
図E:ステータスバーにある「文字カウント」機能は素晴らしい(ただし、ステータスバー上に表示されていればの話だが)
わたしはこれを素晴らしい改善だと思った--ウイルス対策ソフトウェアがステータスバーを乗っ取るまでは。それが起こると、「ページ番号」と「文字カウント」の情報が消えてなくなり、ステータスバーの左側には「Running virus scan」と表示されるだけになってしまう。Wordはウイルススキャン中でも使い続けることができるものの、文字カウント(そしてページ番号も)が知ることができなくなってしまう。
ウイルススキャン中にもこういった情報が必要である場合、不可能ではないものの、以下のようなとても回りくどい方法を用いることになる:
- [Microsoft Office]ボタンをクリックする
- [配布準備]を選択する
- [プロパティ]をクリックする
- [ドキュメント]プロパティツールバーが表示されたら、 [ドキュメントのプロパティ] の横にある下向き矢印をクリックし、[詳細プロパティ]を選択する
- [統計]タブをクリックする
たかだか文字カウントを知るためにこういった煩雑な手順を踏まなければならないうえに、文書のプロパティを知るために「配布準備」の中にある選択肢に目を通すという仕様は直感的ではない。機能が重複することになったとは思うが、Microsoftはウイルススキャンによるステータスバーの乗っ取りを防げないのであれば、文字カウントをステータスバー上に表示するだけではなく、ユーザーが「文字カウント」ツールバーを利用し続けることができるようにするべきだった(編集部注:ワードカウントが使用できない場合があることはマイクロソフトサポート技術情報923918で説明されており、従来の校閲機能から文字数情報を得ることもできる)。
FrontPageよ、汝はいずこへ?
FrontPageは、Office Systemの一部として、ウェブページの作成や管理に利用されていた。使い方は簡単で、ウェブページのデザインやアップロードもシンプルだった。
FrontPageというアプリケーションは、Office 2007からOfficeファミリに含まれなくなっただけでなく、アプリケーション自体が完全になくなってしまった。今後は、ウェブページのデザインは「SharePoint Designer」か「Expression Web」で行うことになる。ウェブデザインアプリケーションが2つ存在しているのはユーザーにとって紛らわしい。また、Expression Webは、「Expression Blend」や「Expression Design」「Expression Media」といったアプリケーションとともに「Expression Studio」という独自のファミリを形成するため、Officeファミリーの一部とはなっていない。
公正を期するために述べておくと、Expression WebはFrontPageのインターフェースをベースにして開発されたため、FrontPageユーザーにとっては、付加された機能に慣れてしまえば後の学習はさほど難しくない。しかしわたしは、Expression WebがFrontPage 2007という名前でOfficeファミリーの一部であり続けてくれていた方がよかったと思っている。朗報として、FrontPage 2003を使い続けたければ、それはOffice 2007と問題なく共存するということを伝えておきたい。