NECは5月9日、ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)対応ディスクアレイの新製品「iStorage Dシリーズ」の販売を開始した。
iStorage Dシリーズには大規模向けのスケーラブルモデル「iStorage D8」と、中小規模向けエントリーモデル「iStorage D1」、ローエンドモデル「iStorage D3」が用意される。
最上位となる「iStorage D8」には、複数のストレージノード間を高速スイッチで連結するビルディングブロック構造と、インテリジェントキャッシュによる分散キャッシュ方式を採用。業務を停止することなく、最大1.1ペタバイトまでの容量追加が可能で、ノードの追加に合わせたリニアな性能向上を可能としている。また、独自のリソースマネジメントテクノロジによって、効率重視、性能重視といった形で業務タイプに応じた最適なストレージ管理を実現している。
エントリーモデルの「iStorage D1」、ローエンドモデルの「同D3」は、高さ2Uの筐体にハードディスクドライブを12台まで搭載可能。ストレージの専門知識がないユーザーに対して導入支援を行う「構築ナビ機能」を搭載したソフトが提供される。
また、すべての機種において、省電力運用を可能とする「MAID(Massive Array of Inactive Disks)技術」や、HDDの三重化ミラー構成で高信頼性と高性能を両立する「トリプルミラー」と呼ばれる新しいRAID方式に対応している。HDDは同一筐体内にSASディスクとSATAディスクの混載が可能だ。
NECでは、今回の新製品の投入により、企業で扱うデータ量の急増や、それに伴う運用コストの増大といった課題に対応し、高可用性に対するニーズにも応えられるとしている。
iStorage Dシリーズの価格は、D8が1ノードモデルの498万円より。D3が300万円より。D1がシングコントローラモデルの125万円より。D8は2007年9月10日より、D3とD1は2007年5月22日より、順次出荷開始の予定。