「顧客企業に求められているのは、信頼性や安定性、そしてスケーラブルであること。スケールアウトによる拡張も可能だが、今回の提携ではSOAとBPMの性格を考え、スケールアップによる性能向上を目指していることからHP Integrity Serverが有効になる」と藤本氏。
一方、日本ティブコソフトウェア SOAプロダクト マーケティングアナリスト、Srinivas Reddi氏は、「SOAとBPMは、コインの表と裏の関係といえる。表だけでも、裏だけでも、コインとしての価値を得ることはできない。Tibcoという会社は、システム、ビジネスの両面から包括的なSOAソリューションを提供できる唯一の会社だ」と話す。
「HP Integrity Serverをプラットフォームに、Tibco ActiveMatrixを使用することで、SOA上で稼働する特定のサービスだけを必要なときだけスケールアップし、必要なくなるとスケールダウンすることも可能。より幅広いプラットフォームに対応することで、顧客に数多くの選択の機会を提供できる」(Reddi氏)
このとき日本HPでは、最適な投資を可能にするユーティリティプライシングソリューションを提供する。同ソリューションでは、「iCAP(instant Capacity)」「TiCAP(Temporary iCAP)」「PPU(Pay Per Use)」の3つの料金体系を提供することで、最適なハードウェア投資を実現することが可能になる。
iCAPは急な需要に備えてあらかじめCPUを増設しておき実際に使用したときに課金されるモデルであり、TiCAPは未使用のiCAPに対し30日間(720時間)分の使用権をプリペイドで提供するもの。PPUは、リソースの使用料に応じた料金を支払うモデルとなっている。
Reddi氏は、「HP Integrity Serverを評価しているのは、インテルアーキテクチャの高い信頼性に支えられていることや、ワールドワイドで高いサポート力を有していることなどが理由。また日本の顧客からItanium2に対応してほしいという要望が数多くあることもHP Integrity Serverを評価した理由のひとつだ」と話す。
同氏は、「企業は多くのレガシーシステムを持っている。この資産をいかに有効に活用するかが最大の課題。欧米では、アーリーアダプタとしてSOAを採用する企業が多いが、日本ではまず他の企業の様子を見てそれからSOAを採用する企業が多い。しかし現在では、日本企業においてもSOAに対する導入意欲は十分に高まっている。SOAのプロジェクトは長期にわたる戦略であり、両社の経験やノウハウを生かすことで、必ず日本のユーザーの役に立てると思っている」と話している。