ウェブ上の広告サービスにおいて、広告掲載者が広告収入を得る目的、もしくは、広告主の競合他社が妨害目的で不正なクリックを行う、いわゆる「クリック詐欺」が問題になっている。Googleが提供する広告サービス「AdWords」では、このクリック詐欺から広告主を守るためにさまざまな取り組みが行われている。
今年の6月、特定のネットユーザによる不正なクリックから広告主を保護するために、Googleのクリック品質チームは「IPアドレス除外サービス」を開始した。このサービスは、特定のIPアドレスからアクセスがあった際に広告を表示しないように広告主が指定できるサービスで、最大20までのIPアドレス(または、IPアドレスの範囲)を指定することが可能である。
また、Googleでは情報提供にも力を入れ始めている。16日、Googleはクリック詐欺に関するサイト「Ad Traffic Quality Resource Center」を開設したことを、AdWordsの公式ブログで明らかにしている。このサイトでは、クリック詐欺に関する情報提供が行われるほか、広告主がGoogleに直接メールで質問を行うこともできるようになっている。
Googleでは、ブログの投稿中で「クリック詐欺の単純な解決策は存在しない」とし、広告主を守るための様々な努力を説明している。