OSS導入の切り札「SpikeSourceコアスタック」の真価に迫る--第6回:「企業におけるWeb 2.0活用ソリューション」

鶴田展之(qnote)

2007-09-03 12:00

Webの在り方は、ここ数年で大きく変わってきた。中でも最も大きな変化は、単純な情報発信やアプリケーションの利用といった個別的な利用から、ユーザが能動的に参加する形態へシフトしてきたことだ。SNS、Blog、WikiからYouTubeのような動画配信サービスまで、いわゆる「Web 2.0」的なツール群は、「ユーザ参加型」であることが大きな特徴となっている。そして、企業でも今、これらのWeb 2.0的なツールのビジネスへの活用が検討されつつある。

Web 2.0が変える企業情報システム

 「Web 2.0」という言葉は、広義にはAjax技術による派手で使い勝手の良いUIや、複数サービスのマッシュアップによる新しい価値の創出などを指すが、これらはあくまでも技術的もしくはマーケティング的な一面にすぎない。「Web 2.0」の本質を測るには、やはり、ユーザにとってどれだけ大きな変化やメリットを感じられるかが重要となるだろう。NECが同社のWeb 2.0活用ソリューションにおいて重視するのも、ユーザにとって実際に重要となる情報の「鮮度」、そして「利用価値」である。

 たとえば、従来の企業情報システムでは、情報の伝達をメールで行い、かつ、情報共有をメーリングリストやグループウェア等で行うことが多い。しかし、メールでやりとりされた情報はユーザ個々の受信箱にしか残らず、チームでの情報共有や必要な情報の検索、情報漏洩リスクの低減といった面で、勝手が良いとは言えないのが実情だ。グループウェアも、積極的に活用する動機をユーザに与えられれば良いが、そうでなければ狙った効果を発揮するのは難しい。また、案件ベースで立ち上がるアドホック的なプロジェクトに対して、迅速に環境をセットアップできないといった問題もあるだろう。

 そこで期待されるのが、Web 2.0的なツール群を活用したソリューションだ。SNSやBlog、Wikiでは、ユーザが常に自分から能動的に参加し、情報を発信していくことが特徴である。そこではユーザ相互のコミュニケーションが自発的に行われ、鮮度、利用価値共に高い情報が自然に蓄積されている。しかもそれらの情報はサーバ上で集中管理できるため、メールにおける検索性やセキュリティの問題にも、最適な改善策を提供できる。さらには、シンプルな導入プロセスでビジネスのスピードに対応しやすいという点も大きなメリットだ。

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