サン・マイクロシステムズは19日、「Solaris 10 OS」の最新動向と戦略に関するセミナーを開催した。Intelとの戦略的提携やIBMとの協力など、今年に入りSolarisをめぐって大きな話題を提供し続ける同社は、11月に「Solaris Community for Business」(仮称)の設立を予定。また同月、「Sun Tech Days 2007 in Tokyo」を開催する。
サン・マイクロシステムズが開発するOS「Solaris 10」。その4度目のアップデートリリースとなる「Solaris 10 8/07」が9月12日に公開された。新たに「Solaris Containers for Linux Applications」を実装したことで、Solaris 10 for x86/x64のネイティブ環境において、Linuxの32ビットアプリケーションを修正なしで実行可能になった。
Solaris OSは現在、x86/x64プラットフォーム向けとSPARCプラットフォーム向けが用意されている。サン・マイクロシステムズ代表取締役社長の末次朝彦氏は、SPARC向け、x86/64向けともに伸ばしていきたいとの意向を示しているが、「ユーザ層を広げることによって、我々のビジネスの拡大につなげていきたい」とも語っており、より伸びる余地があるx86向けの施策に期待がかかる。
サン・マイクロシステムズ マーケティング統括本部 ISV&パートナーマーケティング本部 本部長の伊藤敬氏は、「Solaris on SPARCに比べ、x86版の認知がまだまだ足りない」ことから、11月にパートナー向けコミュニティのSolaris Community for Businessを設立するほか、開発者向けイベントのSun Tech Days 2007 in Tokyoを開催することを明らかにした。
Solaris Community for Businessでは、SI企業がSolaris on x86ベースのビジネスを早期に立ち上げ、拡大することを支援するため、検証データや成功事例などを共有する。
開発者向けイベント「Sun Tech Days 2007 in Tokyo」は11月6日〜8日の日程で、東京国際フォーラムにて開催される。Keynoteには「Javaの父」(伊藤氏)であるJames Gosling氏が登壇する。そのほか、Solaris、Javaの最新技術セッションなどが予定されている。