「ノートPCの消費電力はデスクトップの約3分の1だ。カーボンクレジットと消費電力の大幅な節約を達成できることから、最終的にはそれが大きな推進要因となった。ラップトップに切り替えるだけで1年間に1台あたり約70ドル節約できる計算だ」(Russell氏)
ノートPCへの切り替えという大きな希望を現実のものにしたParks Victoriaは、スタッフへのラップトップの導入を開始した。いくつかの購入先を検討した結果Dellに決定し、徐々にデスクトップと入れ替える形で2年間に1000台のラップトップ機を調達した。
しかし、スタッフにラップトップ機を供与したのはほんのスタートに過ぎなかった。Parks Victoriaでは、MapInfo地理情報システムや組織内のParkView管理システムなどのバックエンド情報システムとラップトップ機との接続を維持する必要性に迫られたのだ。この問題は、TelstraのNext-Gネットワーク上にあるモバイルデータサービスを導入することによってすぐに解決した。Next-Gネットワークは、受信可能な場所であればどこにいても良好な帯域幅で確実な接続を提供してくれる。
Next-Gによる持続的な接続によってParks Victoriaの大きな問題は解決した。スタッフは以前なら事前に必要になりそうなデータを予測して、現場に出かける前に大量の情報をラップトップにコピーしなければならなかった。これは場合によっては数Gバイトにも達する。2006年のクリスマスなど、多くのスタッフが山火事の消火活動のために3カ月も事務所から離れていた。
「Next-Gを導入する前は、スタッフはデータをローカルにコピーしてローカルに使おうとしていたが、データをいかにして最新のものに維持するかという問題が常につきまとっていた」とRussell氏は語る。「データを最新のバージョンに維持するのが大きな課題だったし、誰が最新の地図を持っているのかわからずに常に混乱していた。現在ではスタッフがモバイル機器を持っているので、いつでもサーバから最新のデータを取得することができる」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ