Oracleの社長であるCharles Phillips氏は米国時間11月12日、大手ソフトウェア企業である同社が、これまで積み上げてきたもの(「スタック」)をさらに拡大していく上で2007年に着目すべき2つの主要分野は、仮想化と、同社のアプリケーション統合アーキテクチャ(AIA)であると述べた。
Phillips氏は米国時間12日、開催中のOracle OpenWorldの基調講演で、これらの分野においてOracleは2008年により重大な発表を実施する予定だと述べた。同社は12日に、「Oracle VM」と「AIA Foundation Pack」を発表した。
Phillips氏は基調講演において、「仮想化は非常に注目されている」と述べた。「Oracle VMは、われわれが提供する仮想化技術である。われわれは、仮想化とLinux OSを管理するための単一の環境を提供する」(Phillips氏)
Oracle VMは、Oracleやサードパーティーのアプリケーションをサポートするために設計されたオープンソースのサーバ仮想化ソフトウェアである。Oracle VMは、x86やx86-64ベースのシステムで稼働する仮想サーバのグループを、構築し管理するためのグラフィカルなインターフェースを提供することを目的とする。
しかし、Oracleのサーバ仮想化技術はオープンソースの「Xen」プロジェクトをベースとしているにもかかわらず、追加のコストがかかる。例えばNovellとRed Hatは、Xenに対し追加の料金を適用しない。
またOracleは、AIA Foundation Packも発表した。OracleのAIAは、Oracleのミドルウェアスタック上のオープンなプラットフォームにおいて、Oracleとサードパーティーのアプリケーションを統合するためのプラットフォームとしての役割を果たすことを目的とするとPhillips氏は述べた。
Phillips氏は、「われわれのミドルウェアスタック上にオープンなプラットフォームを構築し、そしてわれわれの製品間を統合するパッケージを提供する」と述べた。
同社がこれから数カ月の間に重大な発表を実施する予定の他の分野としては、大きな注目を集める「Fusion Middleware 11g」がある。同製品は現在、ベータ版の段階にある。また同氏は、こちらも現在ベータ版である「Enterprise Manager 11g」も挙げた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ