PS3 Linuxを年末年始にとりあえず動かしてみたい人向けインストールガイド

高橋美津 2007年12月28日 23時46分

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 初期型プレイステーション3(PS3)の登場から約1年。今年11月には、搭載ハードディスク(HDD)40Gバイトの安価なモデルも発売され、20G、60Gの初期型も若干ながらも値下げされて、以前よりは買いやすくなった。ゲームソフトの種類も増えてきたし、「この年末年始に、PS3買っちゃおうかな?」と考えている人も、結構いるかもしれない。

 ところで、ZDNet JapanやCNET Japanの読者の中には、「PS3上でLinuxが動く」ことを知っている人も多いだろう。PS3のメニューの中には「他のシステムのインストール」という項目があり、ネット上でもPS3で動いているLinuxの動画などが一時期話題になった。PS3に搭載されているプロセッサ「Cell」は、PowerPC(PPC)アーキテクチャをベースにしているため、PPC対応版が存在するディストリビューションについては、PS3の発売直後から、動作報告があがっていたようだ。

 さて、「PS3買っちゃおうかな?」と思っている人の中で、「PS3買ったら、とりあえずLinux入れて動かしてみようかな」と考えている人はどのくらいいるのだろうか。実は、筆者もそんなことを以前から考えており、60G版の購入を機に、実際に試してみた。

 この記事では、私がPS3にいくつかのLinuxディストリビューションをインストールした際の実際の手順や、起動してみた印象などをお伝えしたい。紹介するのは「Yellow Dog Linux 5.0.2」「fedora 8」「Debian Live for PS3」の3つだ。

 なお、記事は、実際に私が、自前のPS3(60GバイトHDDモデル)で試した事実に基づいて作成したものだが、この記事を参考に読者がPS3 Linuxを導入しようとする際に発生する、あらゆる問題(機器の故障、不具合の発生など)に対し、筆者およびZDNet Japan編集部は一切の責任を負わないことをあらかじめお断りしておく。「試す際には、自己責任」をくれぐれも、お忘れなきよう。

買ったら、すぐ試す

 さて、PS3を買ってきたら、とりあえずPS3パワー全開なゲームで思う存分遊んでみたいと思うのが人情というもの。しかし、もしあなたが「PS3 Linuxを試したい」と思っているのであれば、そこはちょっとガマンしよう。

 理由は、PS3にLinuxをインストールするにあたり、「ハードディスクのフォーマット」が必要になるためだ。初期状態ではLinux(他のシステム)のための領域がHDD上にないので、インストールに先がけて「フォーマットユーティリティ」を使った領域の確保が必要になる。当然のことながら、フォーマット時には、それまでに保存したゲームのセーブデータや、PLAYSTATION Storeからダウンロードして、HDDに保存していたコンテンツはすべて消去される(システムソフトウェアやユーザー設定などの情報はHDDをフォーマットしても残る)。

 最近のPS3システムソフトウェアには「バックアップユーティリティ」と呼ばれるツールがあり、これを使うとHDDの内容を外部の記録メディアにバックアップし、後でリストアすることができる。また、PLAYSTATION Storeで購入したコンテンツに関しては、Store側に購入履歴が残っているため、再度ダウンロードすれば良い。ただ、あまり使い込んでしまってデータが多くなっていれば、それなりに時間も食う。「ちょっと試してみたい」程度であれば、ひとまず真っさらなPS3で作業するほうが効率がいいと思う。

立ち上がらなくなったら「電源長押し」

 さて、ここから実際の作業について説明していくが、PS3 Linuxのインストール作業中には、マシンが予期せぬ状態で止まってしまうことがままある。場合によっては、一度電源を切った上で、再度電源を入れても画面が表示されず、ウンともスンとも言わなくなるといったことも起こる。

 このような状態になってしまった時には、電源スイッチに約5秒以上(「ピッ」という電子音が鳴るまで)触れて電源を切った上で、電源オン時にも約5秒以上(同じく電子音が鳴るまで)スイッチに触れ続けてマシンを起動することで、自動的にPS3のシステムソフトウェアが立ち上がるようになっている。

 電源を入れ直してもシステムが立ち上がらないと「壊れたか?」と焦ってしまうのだが、そういう場合も慌てないよう「電源長押しでスイッチオン」と覚えておこう。ただし、この方法で再起動した場合には、PS3での一部の設定(画面設定など)が初期状態に戻ってしまうので再度の設定が必要になる。

それでも「ちょっと試してみたい」なら

 ……さて、ここまでのクドい前置きで、「ちょっとPS3にLinuxでも」という気持ちが萎えてきた方もいるかもしれない。残念ながら、今のところPS3 Linuxというものは、“公式”と“非公式”の狭間にある世界だ。何か問題が起きた場合には、情報を収集しながら自力で解決することを求められるケースが、やはり多い。

 それでも、Cellという、いまだ底知れぬパワーを秘めたプロセッサを搭載したPS3というハードウェアで、自由度の高いLinuxというOSが動作するという事実は、確かに魅力的なものだ。

 次項から、実際に筆者が動かしてみたディストリビューションの導入方法を、画面写真を交えつつ紹介していこう。

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