競争に打ち勝ちたいなら、ITマネージャーは環境について考え始める必要がある。
調査会社Butler Groupは報告書で、ITインフラストラクチャの構築において検討すべき重要な要素として、持続可能性を挙げた。
Butler Groupでシニアリサーチアナリストを務めるMark Blowers氏は、環境に配慮することにより、10〜20%の大幅なコスト削減を達成することが可能である点、および企業が持続可能性目標を達成するうえでITが重要な役割を果たすことについて指摘する。
報告書は、より少ないCPUサイクル数で動作するソフトウェアの開発、大量の電力を消費するAC-DC変換を必要としないハードウェアの使用といった抜本的なソリューションは標準的な対策にならなくてはならないとしている。
同報告書はさらに、印刷の際の紙やインクの無駄の削減、リサイクル率の向上、リサイクル可能な設備のさらなる導入を企業に対し呼びかけている。また、有毒化学薬品を使用して製造された製品の使用を減らすこと、使用していない設備のスイッチを切ること、使用頻度の低いサーバを削減すること、および外気を使用した空調の利用を増やすことを提唱している。
「Sustainable IT provision: Meeting the challenge of corporate, social, and environmental responsibility」と題されたこの報告書は、企業は現状で十分と考えるのではなく、多くの企業の環境対策を取り入れる必要があると主張している。
Blowers氏は、ZDNet.co.ukの姉妹サイトであるsilicon.comの取材に対し、持続可能性を追求することは、資産の優れた管理にもつながると述べた。
同氏は、「ITシステムを構築する際、コストなどと同様に持続可能性についても初めから考慮の対象とする必要がある」と語る。
さらに、「PCの電源を切るといった簡単なことを実行するだけで、企業は約10〜20%の大幅な節約を実現することができる、そして、そのことが企業全体の持続可能性目標の達成に向け大きく寄与することになる」と付け加えた。
Butler Groupの報告書は、先頃OpenOffice.orgが批判した「OpenDocument Format (ODF)」よりもMicrosoftの「Office Open XML (OOXML) ファイル形式」の方が好ましいとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ