ヴイエムウェアは1月22日、管理ソフトウェア「VMware Stage Manager」のパブリックベータ版を発表した。VMware Stage Managerは、新規アプリケーションの追加や修正など、システムを本番環境に向けて移行させるためのプロセスを簡素化する。
VMware Stage Managerは、仮想化ソフトウェア「VMware Infrastructure」の機能を基に開発されており、システムを本番に移行させる前のシステム統合やテスト、ユーザーアクセプタンス(ユーザー受け入れ)といったそれぞれの作業段階を体系化して、サーバとストレージ、およびそれらをサポートするネットワークシステムを含む多階層のアプリケーション環境の管理を自動化する。
一般的にITシステムには各アプリケーション環境を専門にサポートする「シャドウインスタンス」を維持している。これらのシステムは、本番設定との同期化において「ずれ」を生じやすく、システム変更とアップデートの成功を妨げるばかりか、本番環境のダウンタイム等のリスクを増加させる。こうした問題や、サービス移行に伴う課題を解消するため、VMware Stage Managerではシステム構築のサイクル全般にわたってリソースとプロセスを視覚化し、体系化する。
具体的な機能としては、本番環境前のサーバやストレージ、ネットワーク機器などの管理を可能とし、必要な時だけ使用する。これにより、サーバスプロール(サーバの無秩序な増殖)を減少させ、VMware Infrastructure上にホストされているシステムのリソース利用効率を高める。また、本番環境の前本番イメージを迅速に作成できる上、本番システムからも直接クローンを作成し、全環境が正確に複製されるようにしてエラーやダウンタイムのリスクを低減する。さらに、プロセスの全段階で複雑なシステム変更を体系的に伝えると同時に、変更やリリース管理の簡素化を実現する。本番システムに対する変更要求の完了も短時間化する。
VMware Stage Managerベータ版は、同社サイト上(英語)よりダウンロード可能だ。