結果
基準値が出たので、今度はファイルコピー処理を実行しながら、もう一度ベンチマークテストを実施した。レスポンスに関するテストとしてはかなり強引なやり方ではあるが、レスポンスの遅さが最終的なPassMarkスコアの低さにつながる(しかも、遅ければ遅いほど、レスポンスに冠するスコアが大きく下がる)ことから、この方法でやってみることにした。
合計8回のテストを実施し、データを集めた。
両OSの、ファイルコピーを実行中のPassMarkスコアを以下に示す。
PassMarkスコアの平均値(ファイルコピー処理を行った場合):- XP SP2:490.1
- Vista SP1:384.4
この結果を見ると、コピー処理中のXP SP2は、Vista SP1より27.5%も高い値を出していることがわかる。
一方、先に行ったベンチマークテストで得た基準値との比較により、ファイルコピー処理の負担が各OSに与える影響は、次のように説明できる。
- コピー処理中、「PassMark PerformanceTest」によるXP SP2のスコアは、コピー処理を行っていない時より3.7%下がる。
- コピー処理中、「PassMark PerformanceTest」によるVista SP1のスコアは、コピー処理を行っていない時より18.1%下がる。
ただ、不可解なことに、今回のタスクを実行中、アプリケーションを開いたりファイルを保存したりといった入力を行ったときの体感上の反応は、Vista SP1のほうが良いように感じられた(これはテストとは別に試してみた)。厄介なのは、合成ベンチマークにさらに頼ることなく、こうしたユーザーエンドのレスポンスを測定するのが非常に難しいことだ。
それでも、はっきりした結果を出すためにできることを見ていくとしよう。