シマンテックは3月12日、Windows Mobileを搭載したスマートフォンを保護する「Symantec Mobile Security Suite 5.1 for Windows Mobile」を発表した。ウイルス対策、ファイアウォール機能、紛失対策機能、電話機能の制御などが提供される。また、別製品として企業ネットワークにVPN接続するための「Symantec Mobile VPN 5.1」もあわせて発表している。いずれの製品も3月14日より出荷を開始する予定。
Mobile Security Suite 5.1では、Symantec System Centerプラグインを利用することで、管理者が各種機能・ポリシーを一括して管理・設定・カスタマイズすることが可能。また、インテリシンクのMobile Device Managementソリューションを管理ツールとして利用することもできる。
同日、あわせて発表された別売のMobile VPN 5.1と組み合わせることで、IPSec VPNトンネルを経由して企業ネットワークに接続することも可能。VPNゲートウェイにはシスコシステムズ、ジュニパーネットワークス、ノーテルネットワークスの製品に対応する。シマンテック ソリューション&プロダクトマーケティング部 セキュリティグループ プロダクトマーケティングマネージャの山中幸代氏は、「(これら3社の)市販製品に対応することで、既存の製品をそのまま活用してVPN接続ができる」という利便性を強調した。対応する製品は、「今後順次追加していきたい」(山中氏)考えだ。
また、両製品を組み合わせることで、Network Access Control機能も提供される。この機能では、VPN接続時にスマートフォンの各種セキュリティ機能のインストール、稼働、設定、バージョン、アップデートといった状況を確認、ポリシーが適切に設定されているデバイスのみ通信を可能にする。
Mobile Security Suite 5.1単体での機能としては、ウイルス対策、ファイアウォール機能のほか、紛失対策として暗号化機能が提供される。これはモバイルデバイス内にAES-256 FIPS 140-2でデフォルト、もしくは指定フォルダを暗号化する機能。ログインパスワードによって暗号化を解除し、暗号化されたフォルダへアクセスする仕組み。また、メモリーカードにもセキュアフォルダを作成することが可能だ。
そのほか、システムファイルやレジストリキーが改ざんされ、スマートフォンが不適切な設定になることを防ぐ不正防止機能、Bluetoothやカメラ、PCとの同期を管理者が制限できる電話機能制御などが提供される。
Mobile Security Suite 5.1 for Windows MobileおよびMobile VPN 5.1のサポートOSは、Windows Mobile 6 Standard、同Professional、同Classic、Windows Mobile 5.0 Pocket PCとなっている。