モジラCEO、アップルの「Safari」自動アップデートを批判

文:Martin LaMonica(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2008-03-24 12:10

 Appleの自動アップデートサービスを利用した同社製ウェブブラウザ「Safari」のWindows版の配布が大きな関心を集めているようだ。ライバル製品「Firefox」を開発するMozillaの最高経営責任者(CEO)は、この動きについて好ましくないことだと述べている。

 MozillaのCEOであるJohn Lilly氏は米国時間3月22日、Windows版Safari 3.1について、先週明らかになったAppleの提供手法についてブログで批判した。Appleは、「iTunes」と「QuickTime」を使用するユーザーを対象にApple Software Updateポップアップを通じて同ブラウザを提供した。

 Lilly氏は自動アップデートについて、最新かつ最も安全なバージョンのソフトウェアを確実にユーザーに提供することのできる優れた方法であるとしている。Mozillaも同社製ブラウザFirefoxでこの手法を採用している。

 AppleがMozillaと異なるのは、ユーザーが要求していない製品を自動アップデートリストに掲載したという点だ。つまり、ユーザーが気付かないうちに、いとも簡単にソフトウェアがインストールされてしまう可能性がある、とLilly氏は指摘する。

 Appleはこの手法により驚くほど簡単に、しかもデフォルトで、ユーザーが要求していない、あるいは必要のないかもしれない便乗ソフトウェアをインストールさせるようにしている。これは間違ったやり方であり、マルウェアをばらまく方法と変わらない。

 業界が構築しようとしているユーザーからの信頼を損なうという観点からも好ましくない。アップテートが純粋な意味でのアップデートではなくなり、別の意味を含んだものになってしまうからだ。企業とユーザーの関係は悪化し、最終的にはウェブ上でのユーザーの安全が危険にさらされることになる。これは誤った手法であり、改められなくてはならない。

 Appleの関係者はこの件に関し、以下の内容の声明文を電子メールでInformation Weekに送付した。「当社はMacとWindows両方のユーザーが簡単かつ便利にSafariの最新アップデートを手にすることができるようにするためSoftware Updateを活用している」

Apple Software Update 提供:CNET Networks

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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