標準機能で対応可能
アース製薬の従業員は約1100人。工場部門では一部変則勤務があるが、人事給与の仕組みとしては通常の企業とあまり変わりはない。それに対し、人事部のスタッフは9人。採用のポイントはやはり使いやすさだった。
「使いやすさですね。ZeeM 人事給与は、誰でも使えるだろうという安心感がありました。それともうひとつ、人事給与といっても会社のオリジナルの部分がありますので、そこにどれだけ対応できるかということもポイントになりました。カスタマイズのしやすさというより、もともとの基本機能が豊富でしたので、それを利用すれば、われわれがカスタマイズしていた機能も取り込めると判断したわけです」(図師氏)
パッケージの開発思想ということなのだろうが、ZeeM 人事給与は基本システムとして多くの機能を提供している。コアの部分はスリムにし、それ以外はオプションで対応するというソリューションとは違う。ZeeM 人事給与、さらにはZeeMという基幹業務ソリューションは、最初からある程度の機能を盛り込んでいる。
それまで使っていた外資系ベンダーのシステムとは、基本的な開発思想で違いがあったということだろう。アース製薬はZeeM 人事給与を採用したことで、現在、給与明細以外はすべて標準機能で対応している。カスタマイズ中心だった外資系ベンダーのシステムとは様変わりの状況となった。
人事給与システムといっても、現在は雇用形態がだいぶ変わってきている。かつてのように正社員がほとんどという企業は少なくなり、パートやアルバイト、契約社員など異なる雇用形態の社員が増えている。アース製薬にも同じような状況がある。
「流通業やサービス業だとパート、アルバイトなど複雑のようですが、当社はそこまではいっていないですが、確かに契約社員は増えています。当社のシステムは基本的に正社員を対象にできあがっていますので、契約社員だと個別に管理しなければならないなど、ちょっとややこしくなりますね」(図師氏)
ZeeM 人事給与はこうした複雑化する雇用形態のほか、労務関連や社会保険の制度改正、さらには業務拡張や組織の拡大にも柔軟に対応できるという特徴がある。
「急な担当変更にも柔軟に対応できるように、今回のリプレースにあたっては極力、標準機能で対応できるということがポイントになりました。標準のパッケージであれば、法律変更などにもきっちりと対応できるわけですから」(前田氏)