#10:カーネルのアップデートに伴う問題への対処が悪い
カーネルのアップデートは昔、筋金入りのギークが行う作業と相場が決まっていた。ところが今は違う。新しいパッケージ管理システムのお陰で、誰でもカーネルをアップデートできるようになっている。しかし、知っておくべき落とし穴がいくつかあるのだ。まず、スペースの問題である。カーネルのアップデートではすべて、古いカーネルが保存されるようになっている。このため、カーネルのアップデートを何度も行うと、システム領域があっという間に使い果たされてしまうことになりかねない。削除できる古いカーネルがあるかどうかを必ずチェックするようにした方がよいだろう。あなたがrpmを使用しているのであれば、「rpm -qa | grep kernel」というコマンドを実行することで、インストールしてきたカーネルを確認することができる。直近にインストールした2つを除く、その他すべてのカーネルは削除しても構わない。現在使用しているカーネルに致命的な障害のあることが判った場合に備えて、現在使っているカーネルとその1つ前のバージョンのカーネルを保存しておくだけで十分だろう。
もう1つ別の落とし穴にNvidiaのドライバに関するものがある。あなたがLivnaリポジトリを使用しているのであれば、Livnaのカーネルリリースに縛られてしまっているはずだ。これは望ましくない状況だろう。こういったことを避けるために、次のように2段階に分けてインストールを行うことをお勧めする:まずカーネルをアップデートしてから、そのカーネルに対応しているNvidiaのドライバをダウンロード、インストールするのである。この方法では適切なNvidiaのドライバ(rpmファイル)を自分で検索しなければならないものの、Livnaのカーネルを使用しなくても済むようになる。私も過去に、Livnaに縛られたことがあり、カーネル/ビデオが引き起こす摩訶不思議な問題に悩まされたことがある。こんなことは避けるべきだろう。もちろん、あなたがUbuntuシステムを使用しているのであれば、Envyを利用することでNvidiaにまつわる問題から解放されるだろう。この便利なツールを用いることで、あなたの愛用しているカーネルを台無しにすることなく、最適なNvidiaドライバのインストールが行えるようになるのである。
そして、これは当たり前のことだが、カーネルをアップグレードした後は再起動を忘れないようにしなければならない。これはLinuxマシンを再起動「しなければならない」という限られた状況の1つなのである。あなたのマシンは再起動しなくても正常に動作し続けるだろうが、それは古いカーネルで動作しているのであり、新しい機能やセキュリティ対策(あるいは新しいカーネルが提供するすべてのもの)の恩恵を受けている状態にはないのである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ