レンタル事業に特化したシステムをフルスクラッチで開発
フランスベッドメディカルサービスはその名の通り、フランスベッドホールディングスのグループ会社。ベッド国内販売No.1を誇るフランスベッドの販売会社であるフランスベッド販売が1987年に医療用ベッドや車椅子などの福祉用具のレンタル事業を開始、それが会社の母体となっている。一般の在宅向けに販路を拡大、2000年4月の介護保険制度導入に伴い、さらに事業を拡大している。
同社がレンタルする福祉用具はベッドや車椅子、杖など12品目。事業を開始した当時は、メーカーであるフランスベッドのシステムをいわば“相乗り”の形で使っていた。しかし、メーカーのシステムはあくまで製品の販売管理システムであり、レンタル事業における商品管理、顧客管理、また日々のレンタル料の計上などが難しい。そこで、フランスベッドメディカルサービスとして独自のシステムを立ち上げたのが、2003年4月のことだ。
その実際のシステム開発を担当し、運用を任され、さらに今回のテーマである仮想化によるサーバ統合もリードしたのが、大手システムインテグレーター(SIer)のTISである。
そのTISと同社のエンドユーザーとの橋渡しのような役割を担い、システム企画を担当しているのが業務部システム課。課長代理の森勝博氏はその経緯をこう説明してくれた。
![森勝博氏](/story_media/20382946/CNETJ/081105_FBMS_1.jpg)
「当時、レンタルに特化したパッケージなどありませんでしたので、フルスクラッチで開発することになりました。レンタルはその期間がまちまちで、またどのお客さんにどの商品がレンタルされているか、さらには料金をお客さんからだけでなく、国からも請求する仕組みなどが複雑に絡み合い、その資産管理が非常に難しいのです」
同課主任の池田有吾氏が言葉を続ける。
「コンピュータのレンタルなどのように期間が決まっているものと異なり、介護用品のレンタルは期間が決められないのですね。ですから毎月毎月レンタル契約を更新するというような、非常に特殊な形になっているのです。そのためパッケージがなく、フルスクラッチで開発したということです」
介護保険が浸透した今では、これに合わせたパッケージも提供されている。しかし当時はこうしたものはなく、フルスクラッチしか選択肢がなかった。