Barack ObamaとJohn McCainの両氏は米国時間11月4日をもって矛を収め、それぞれの生活に戻る(たぶん)。しかし、ZohoとSalesforce.comのトップも同じかどうかはわからない。
オンラインアプリケーションZohoスイートを展開するAdventNetの最高経営責任者(CEO)Sridhar Vembu氏はブログに記事を投稿し、再び、Marc Benioff氏(Salesforce.comの会長兼CEO)の名を出してSalesforceは「顧客がZoho CRMに移行するのを妨害している」と非難した。
2008年初め、同氏はホスト型ビジネスソフトウェアアプリケーション向けオンライン市場AppExchangeとZohoの連係を巡るSalesforceとの交渉を詳細に明らかにしたが、開始1週間前になって、Benioff氏が方針を変更し両社の共同開発事業をすべて保留したと述べた。
「彼(Benioff氏)は繰り返しZoho自体の買収を提案してきたが、われわれは拒否した。両社はまったく肌が合わないし、特にSalesforce.comのビジネスモデル(上で説明した)とわれわれのビジネスモデルは異なる。企業文化的にも一致するところがなく、そうした買収はどちらにとっても悲惨なものになると説明した。すると、彼は、Zoho CRMをやめることを前提にZohoをAppExchangeに組み込むことを提案してきた。われわれは前提条件を付けるのはまったく受け入れられないし、それは彼らのプラットフォームはオープンであるとする彼の主張を全否定するものだとも指摘した。言うまでもなく、われわれはこの問題で合意することはまったくなかった。そして、統合の努力を放棄した」
Vembu氏は、4日の投稿記事でこの経過を再び取り上げた。その前日、Benioff氏は、Microsoftと自社を比較し、Salesforceの戦略は「包容」だとしていた。
「それ以来、Salesforceは繰り返し顧客がZoho CRMに移行するのを妨害している。契約期間が満了するまでSalesforceからデータを取り出すことはできないと(事実に反する)説明をするのだ。そういう説明を受けたとする複数の電子メールが顧客から来ている」
その後、Vembu氏が筆者に語ったところによると、ほんの1カ月前、Benioff氏と電子メールを個人的に交換する機会があり、Force.comプラットフォームで実行されるZohoアプリケーションの問題を再度話題にしたという。
これについて「Benioff氏に拒絶された」とVembu氏は述べる。「これはビジネス戦略の一部で、Salesforceの特権であると言うのだ。これは権利がどうしたという問題ではない。オープン性という売り文句とかみ合ってないことが問題なのだ。彼らはForce.comがオープンだというが、実際はそうではない」(Vembu氏)
Salesforceの広報担当にコメントを求めたが、即座の回答は得られなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ