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非公開企業のカスペルスキーは金融危機でもR&D投資が可能:COOが業績語る - (page 2)

渡邉利和

2008-12-12 18:06

--株式公開は不利だと思うか?

 将来的には、株式公開(IPO)を行なう必要があるだろうと考えている。エンタープライズ市場および企業向け市場で成功を収めるためには、われわれは現在以上に高い社会的信用を獲得する必要がある。

 株式公開企業には財務情報の開示や企業統治の透明性の向上、資本と経営の独立といった要素が求められる。こうした要素は、現時点でKaspersky Labに不可欠なものだとはいえないが、将来的にはこれらを達成することで社会的信用が向上することは間違いなく、それはエンタープライズ市場や企業向け市場においてビジネスを展開する上で有利に作用するだろう。

 とはいえ、それはまだ将来の話であり、現在の経済状況で急いでIPOを行なう計画はない。

--日本市場への取り組み

 ※同氏が12月4日のプレゼンテーションで示したKaspersky Labの組織図では、世界を5つの地域に分割し、それぞれ担当部門を置いているのだが、日本だけが1国で1部門となっている。ヨーロッパやアメリカでさえ複数国を担当しているのと比べて、扱いが特別なように見えた。
12月4日の講演で紹介されたKaspersky Labの地理別売上構成(画像をクリックすると拡大します) 12月4日の講演で紹介されたKaspersky Labの地理別売上構成(画像をクリックすると拡大します)

 まず最初に言えることは、日本は世界第2位の巨大市場だということだ。そのため、もちろんKaspersky Labにとって日本は極めて重要だ。

 次に、日本市場は極めて特殊な市場だということだ。日本には、他国と比べて独自性の高い文化があり、ビジネス習慣も異なる。そのため、Kaspersky Labとしても他国とは異なる独自戦略を持って、日本市場に取り組む必要があると考えている。さらに、日本市場への取り組みは優先度の高いテーマであるため、他の部門の下に置くのではなく、トップレベルに置いて経営トップと直結した組織とした。

 もちろんこれには、日本市場は極めて参入が困難な市場だという理由もある。日本のユーザーは製品品質に対して極めて高いレベルを要求するため、Kaspersky Labとしても他の地域とは異なる対応が必要だろうと判断した。

 いずれにしても、日本が単独で他の地域と同列に置かれていることは、Kaspersky Labが日本を重視していることの表われだといえる。

 日本のような市場で受け入れられるには、短期的な努力だけで簡単に成果が上がることはない。何年も時間をかけて取り組むことで市場からも信頼されるようになる。Kaspersky Labとしても日本ですぐに利益を上げなくてはと思っているわけではなく、長期的な戦略に基づいて取り組んでいる。

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