ネオジャパン、緊急時に従業員の「安否確認」ができるグループウェア「desknet's Ver.7」をリリース

ZDNet Japan Staff

2009-01-14 19:42

 ネオジャパンは1月14日、同社のウェブグループウェア製品「desknet's」(デスクネッツ)の最新版「desknet's Ver.7」を発表した。同日より提供を開始している。

 1999年に「iOffice2000」として産声を上げたdesknet'sは、ほぼ毎年のペースでバージョンアップを続け、グループウェアとしての新機能の追加や新技術への対応を行ってきた。近年では、議事録機能の追加やAjaxへの対応などが記憶に新しい。

 最新版となる「Ver.7」の目玉となるのは、昨今関心を集めるBCM(Business Continuity Management:事業継続管理)への対応を標ぼうした「安否確認機能」および、ウェブガジェットの組み込みが容易に行える「新企業ポータル」機能だ。

 安否確認機能は、従業員の緊急連絡先の把握やリストの作成、従業員に対する安否確認メールの配信および集計などが行える機能だ。システム管理担当者とは別に、防災管理担当者を指定。不測の事態の際には、その担当者の判断によって、あらかじめ登録された緊急用のメールアドレス(携帯メールも可)に安否確認メールを送信し、その返信の内容を集計できる。この機能により、非常時における事業再開のめどなどについて、見積もりが可能なるという。

 近年、大規模な地震、火災、台風、テロ、新型インフルエンザの大規模感染といった不測の状況下における事業継続計画の重要性が認知されているが、desknet's Ver.7では、大規模企業だけでなく、中堅・中小規模企業におけるBCMへの対応ニーズを受けて、この機能を開発。日常業務で利用するグループウェアをベースにした運用が可能な点がメリットのひとつという。

 「新ポータル機能」では、タブ型UIによって、全社共通のポータルとユーザー個人のポータルを切り替え可能。Ajax技術により、個々のコンテンツの配置をタブ上でドラッグ&ドロップにより変更できるようになった。そのほか、Googleガジェットや一般的なブログパーツなどを、スクリプトのコピー&ペーストでポータル上に取り込むこともできる。

 加えて、双方向での自由なコメントのやり取りや履歴の整理が可能になった「回覧・レポート機能」、各ユーザーのdesknet's上での操作を記録することで監査などへの対応も可能な「アクセスログ機能」など、既存ユーザーからの要望が多かった機能強化が行われている。モバイル関連では、アドオンによるiPhoneへの対応が可能になった。iPhoneのタッチパネルに最適化されたインターフェースが用意され、全23機能のうち、モバイルでの利用を想定した16機能が利用できる。

 desknet's Ver.7の価格は、4万1790円(5ユーザーライセンス)より。iPhone対応アドオンモジュールの価格は2万1000円(基本10ユーザーライセンス)より。なお、同社が提供する月額制アプリケーションサービス「Applitus」においても、今春より新バージョンの提供を予定している。

サポートユーザー特典の新製品「desknet's FAQ」

 ネオジャパンは、同日、desknet'sサポートユーザー向けの新製品「desknet's FAQ」を合わせて発表した。これは、「desknet's」のサポートサービス契約があるユーザー向けの特典として提供されるもので、サイト参加者による質問と回答の投稿によって知識を共有する「Q&Aサイト」(FAQサイト)を構築できるソフトウェアだ。

 シングルサインオンにより、desknet'sのポータル機能と組み合わせた企業内FAQサービスとして利用できるほか、自社の顧客や製品ユーザーなどを対象とした社外向けのサイト構築にも利用できる。参照、質問、回答に対する詳細な権限設定が可能なほか、回答の承認チェック機能、アクセス分析機能などを備える。

 「desknet's FAQ」を利用できるのは、ウェブグループウェア製品「desknet's」の新規導入から1年以内、もしくは2年目以降に対象製品のサポートサービスを購入しているユーザーとなり、利用可能ユーザー数は、対象製品のライセンス数に準ずる。同製品は1月26日より、ダウンロード形式で提供が開始される。単体での製品パッケージとしての販売は、現時点で予定していないという。

desknet's Ver.7 desknet's Ver.7に新たに搭載された「安否確認機能」では、非常事態の発生時に従業員に緊急メールを発信し、その回答を一覧できる。

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