Ubuntu 9.04をインストールしたくなる10の理由

文:Jack Wallen 翻訳校正:石橋啓一郎 2009年05月08日 08時00分

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 Ubuntuの最新リリースでは、すでに確かなものになっているOSに多くの改良を加えている。実際、Jack Wallen氏は、全体として見れば、これは今まで見た中で最高のLinuxディストリビューションのリリースかもしれないと述べているほどだ。

 Ubuntuは、他のどのLinuxディストリビューションよりも、Linuxを大衆に広めた。そしてUbuntuは、その最新リリースであるバージョン9.04で、現在利用可能なものの中ではもっとも使いやすいOSの1つを作り出しただけでなく、それをより高速で、信頼性のあるものにした。この記事では、読者がUbuntu 9.04をインストールしたくなる10の理由を挙げてみることにする。なお、このリストは順不同だ。

1: ext4ファイルシステム

 たしかに、ext4ファイルシステムはまだ開発中ではあり、おそらく生産システムで使うのは賢いことではないだろうが、ext4が約束しているものは、エンタープライズレベルのコンピューティングに本当の恩恵をもたらすだろう(特にサーバ側で)。ext4ファイルシステムは、1 エクサバイトまでのボリュームと、16 テラバイトまでのファイルサイズをサポートしている。また、ext4ファイルシステムでは、従来のブロックの代わりに、エクステントを用いる。エクステントとは、隣接する範囲にある単一の物理ブロックで、大きなファイルを扱う際の性能に優れており、断片化を防ぐものだ。エンタープライズレベルで役に立つと思われる、ext4の別の機能として、ext4はext3に存在したサブディレクトリ数の上限3万2000を破っている。ext4では、1つのディレクトリは6万4000までのサブディレクトリを持つことができる。最後に、ext4はチェックサムを持っており、ジャーナルの信頼性を向上させている。また、信頼性を向上させるだけでなく、ジャーナリングプロセスにおけるディスク入出力も避けるようになっており、性能もある程度向上している。

2: GNOME 2.26.1

 これは、GNOMEの2.26リリースに対する最初のアップデートであり、多くのバグが修正されている。特に重要な修正が施されたものには、GNOME Desktop Core、Nautilus(ファイルマネージャ)、Brasero(CD書き込みソフトウェア)、Evolution(グループウェア)、GNOME Panel、Glib、gtk+などがある。1週間ほど使ってみたのだが、これはおそらく私が経験した中で、もっとも安定しており、もっとも便利なGNOMEだ。また、UbuntuはGNOMEの標準メニューレイアウトに若干の修正を加えているが、これも有用なものだ。多くの修正はすぐには目立たないものだが、さまざまな機能を使い込んでいくに従って、それらの点にも気づくだろう。すばらしい改良の1つに、ログアウトボタンをメニューシステムの外側の置き、パネルボタンの1つにしたというものがある。これによって、ログアウト、再起動、シャットダウンなどの動作をボタンクリック1つで行えるようになった。もう1つの素晴らしい機能は、EvolutionでMAPIをサポートしたことだ。

3: 速度

 Ubuntu 9.04は、ブートプロセスとデスクトップの両方で、大きく改善されている。もっとも改善されたのは、ブートプロセスだ。私は、9.04を動かしているマシンのブートプロセスが、少なくとも半分になっているのに気づいた。デスクトップも高速化されており、アプリケーションの起動時間もこれまでより短くなっている。特に起動時間が短くなったのは、OpenOfficeとFirefoxだ。

4: Computer Janitor

 この新機能を使えば、ユーザーがシステムからごみを取り除き、ディスク空間を節約できるようになる。Computer Janitorは、依存関係のために必要でインストールされたものの、もはや必要なくなったパッケージや、すでにサポートが終了したパッケージ、システムから無くなった設定項目などをきれいにしてくれる。このユーテリティは、自動的にシステムで必要とされていないものを発見し、それを削除するか修正するかを選ばせてくれる。これを使えば、新しいソフトウェアのインストールに何か問題がないかを調べることができる。しかし、Computer Janitorが本当に力を発揮するのは、多くのアプリケーションが長い間放置されて積み重なり、場所を取ってしまっている時だ。

5: Nautilusの暗号化機能

 これは、ファイルマネージャのNautilusに組み込まれた、素晴らしい機能の1つだ。(あなたが特権を持っている)ディレクトリでファイル(あるいはディレクトリ)を右クリックすると、「Encrypt」と「Sign」という2つのメニュー項目が出てくる。もちろん、どちらのメニューを使う場合も、あらかじめ生成した鍵が必要になる。暗号化には不慣れなユーザーには嬉しいことに、Ubuntu 9.04にはその目的のために作られた優れたGUIが備えられている。鍵を生成したら、ユーザーはNautilus内で右クリックするだけで、ディレクトリやファイルを簡単に暗号化や署名の処理を施すことができる。

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