Microsoftは、次期バージョンの「SQL Server」データベースの製品名を「SQL Server 2008 R2」とし、最大256の論理プロセッサに対応すると同時に、開発コード名「Kilimanjaro」で知られる一連のBI(ビジネスインテリジェンス)機能を加えることを明らかにした。
Microsoftはこれまで、Kilimanjaroは「SQL Server 2008」のアドオンであって、新バージョンではないと説明していた。しかし、Microsoftのバイスプレジデントを務めるRobert Wahbe氏は取材に対し、KilimanjaroはSQL Server 2008と同じコードベースを共有してはいるが、実際に新バージョンの製品であることを明らかにした。
「機能が新しくなるだけでなく、新しくリリースされる製品だ」とWahbe氏は述べるとともに、「コアの部分は変更していない。『R2』と名付けたのはそのためだ」と指摘した。
SQL Serverが256の論理プロセッサに対応するという動きは、「Windows Server」側の動きと呼応している。Microsoftは、「Windows Server 2008 R2」ではすでにこの対応を明らかにしている。
Windows Server 2008 R2について、Microsoftは2009年後半にリリース予定であると発表している。Windows Server 2008 R2は「Windows 7」のサーバ版であり、デスクトップ版であるWindows 7と同時期のリリースとなる。Microsoftがロサンゼルスで開催中のTechEd North America 2009(米国時間5月11-15日)では、Windows Server 2008 R2の新機能もいくつか披露される。
今回は、出荷予定日に間に合わせるために機能を絞り込んだ過去のいくつかのリリースと大きく異なっていると、MicrosoftのWindows Server部門でプロダクトマネージャーを務めるWard Ralston氏は言う。
Ralston氏は、「通常は、最終的に何をあきらめるかが争点だった」と語った。しかし今回は、Microsoftは実のところさらにいくつかの機能をWindows Server 2008 R2に搭載することを検討している。たとえば、Windows Server 2008 R2の「Hyper-V」仮想レイヤについて、以前は最大32の論理プロセッサに対応するとしていたのに対して、最大64に対応することになるとしている。
さらに新たに、異なる種類のプロセッサを組み合わせたクラスタを構成できるようになる。これまで、クラスタ構成は同じバージョンのプロセッサに限られていたが、Windows Server 2008 R2では、Intel製プロセッサあるいはAdvanced Micro Devices(AMD)製プロセッサの、異なるバージョンを使用するマシンでもクラスタを構成できるようになる。ただし、Intel製とAMD製を混在させることはまだできない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ