より効果的な学習を行うための10+のティップス

文:Calvin Sun(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2009-05-20 08:00

 ITプロフェッショナルとして成功するためには、知識や新しいスキルの獲得を常に心がける必要がある--たとえ自由になる時間が限られていたり、集中力が長続きしなくなっていてもである。本記事では、新しいことを身に付け、それを自分のものにするうえで役立つティップスを紹介する。

 「学ぶことをやめた人間は、半分死んだも同然である」(Louis L'Amour)

 学び続けるということは、あなたのキャリアにとって重要な意味を持っている。テクノロジや組織は変化し続けるものであり、あなたもそういった変化に対応していく必要があるのだ。学ぶことをやめれば、あなたはテクノロジから(そしてあなたの競争相手からも)置いてけぼりを喰らうことなるだろう。そこで以下に、あなたが何を学ぶかにかかわらず、その学習に役立つティップスを紹介する。

#1:1回の学習時間よりも頻度の方が重要である

 試験の前日に、5時間ぶっ通しで勉強することは可能だろう。しかし、試験の5日前から毎日1時間、場合によっては30分ずつ勉強する方が良い結果を得られるはずだ。脳は繰り返しによって学習していくものであるため、1日だけの「詰め込み学習」は、定期的な学習に比べると、たとえその時間が長い場合であっても効果が薄くなるのである。このため、1回の学習時間を長くするのではなく、学習頻度を上げることに集中すべきである。こうすることによって、ずっと効果的に学習できるようになるのだ。

#2:受動的な態度ではなく、能動的な態度で学習する

 何かを読む際には、書かれていることをただ受け入れるだけで終わってはいけない。どういった前提条件が、どういった理由で必要となっているのかについて、自分なりに考えてみてほしい。そして、どういった変更を加えると、どういった結果に変わるのかについて考えてみるのだ。例えば、PMI(Project Management Institute)の資格を取得するために勉強している時に、火を噴いた特定のプロジェクトに関する書籍などを読んだ場合、自分であればどういった対応をしたのかを考えてみるのである。

 積極的な学習をさらに推し進めるのであれば、著者に連絡をとり、疑問やコメント、提案を投げかけることもできるだろう。答えを得ることはできないかもしれないが、そういった取り組みを行うことで、学習効果をさらに高めることができるはずだ。

#3:自分自身の経験に結びつける

 学習している内容を実生活での経験に結びつけることができれば、より脳裏に刻み込みやすくなるはずである。例えば、あなたがベンダーとの交渉を行う業務に就くため、契約について学んでいるとしよう。そのなかで「約束的禁反言」(単なる約束でも、契約上の拘束力を持つ場合があるという考え方)という用語が出てきたと考えてほしい。この時、あなたは心の中で「これは、義理の兄が私をボストンまで車で連れて行ってくれると言ったため、格安航空券を買わないでいた時のこととよく似ている。あの時、義兄は直前になって約束を反故にしたため、私はより高額な正規料金で航空券を購入する羽目になったのだ。こんな場合、あの&@#&$が差額を支払わなければならないはずなのだ」と考えることもできるはずである。

#4:既存の知識を利用する

 まったく新しいコンセプトを学ぼうとしているのであれば、そのコンセプトがあなたの知っている知識に関連付けることができないかと考えてみるべきである。例えば、あなたが金融アナリストであり、ネットワークセキュリティについて学ぼうとしていると考えてほしい。こういった場合、ファイアウォールを銀行の窓口係に例えて考えることができる。あるいは、データと論理ビューについて学ぼうとしている場合には、iPodに保存している実際の楽曲ファイルと、そういった楽曲への単なる参照であるプレイリストとの関係に例えて考えることができるはずだ。

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