Appleは、Safari 4.0の50件以上もの脆弱性を修正する、巨大なアップデートを公開した。脆弱性の一部は、極めて危険なものだ。
このSafari 4.0に対する最新のアップデートでは、幅広い種類のコード実行の脆弱性と、サービス妨害の脆弱性を修正しており、最近のウェブブラウザを悩ませている「クリックジャッキング」問題に対する修正も含まれている。
(参照:Webcam hijack demo highlights clickjacking threat)
クリックジャッキング(URI redressingとも呼ばれる)の概念実証コードがいくつか出回っているが、これらはあるウェブページ上でのクリックを、実際にはエンドユーザーからは見えないページに対するクリックとして適用する方法について示している。これは、すべての主要なブラウザに影響のある問題だが、AppleはMacとWindowsのユーザーに対して、この問題に対するアップデートを提供したようだ。
- WebKit (CVE-2009-1681): ウェブサイト間の相互作用を制限するために使われている、同一生成元ポリシーのメカニズムに、設計上の問題が存在する。このポリシーでは、サードパーティのウェブサイトをサブフレームの中に読み込むことが可能となっている。このフレームを、ユーザーを誘導してフレーム内の特定の要素をクリックさせるように配置することが可能であり、この攻撃は「クリックジャッキング」と呼ばれている。悪意を持って作成されたウェブサイトは、ユーザーを誘導して、購入の開始などの、予期していない行動を取らせることができる可能性がある。今回のアップデートでは、業界標準である「X-Frame-Options」拡張ヘッダを導入することによって、この問題を解決している。この拡張ヘッダを用いると、個々のページがサブフレーム内に表示しないように指定することができる。
この最新版のSafariのアップデートでは、他にも、CoreGraphicsに存在する5件のコードを実行される危険のある明文化された脆弱性(そのすべてが、完全にコンピュータを乗っ取られる可能性がある)、悪意を持って作成されたPNG画像ファイルを通じて悪用される可能性のあるImageIOの問題、libxmlに存在する5つのセキュリティホール、Mac用・Windows用の両方のSafariに影響のあるさまざまなWebKitの脆弱性などを修正している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ