凸版、保険法改正でマニュアルなどの改訂作業を支援する文書管理システム

新澤公介(編集部)

2009-08-10 21:41

 凸版印刷(凸版)は8月10日、保険業界を対象に文書管理システム「digiarch(デジアーチ)」の提供を開始したと発表した。2010年4月に施行される保険法改正に伴う、約款やマニュアルの改訂作業、各部署間の承認フロー、新旧対照表の自動作成などの機能をASP方式で提供する。

 2010年4月に施行される保険法改正では、保険契約者を保護する観点から、約款などの内容が大幅に見直されるという。同社によると保険業界では、これまで使用していた約款やマニュアル文書、デザインなどの大幅な見直しが予想されているとしている。これに伴う改訂作業には、各部署間での原稿の受け渡しや、確認・承認作業などが必要となり、文書の正確性や制作時間などで懸念があるという。

 今回発表されたdigiarchでは、文章やデザインの制作、承認フローなどを総合的に支援する。各原稿は「Microsoft Word」で制作し、定義付けしたスタイルをもとにXMLで書き出す。その後、DTPソフト「Adobe InDesign」のドキュメントに変換して印刷する。印刷で使用したInDesignドキュメントをWordドキュメントに変換でき、循環型の業務フローが可能になるという。「バージョン管理」「履歴管理」「承認システム」「新旧対照表作成」などの機能をウェブ上で利用できるため、作業の正確性や、制作時間の短縮が図れるとしている。

 価格は、ライセンス費用と初期構築費用、文書解析を含んだ初期費用が750万円から。運用費用が月額60万円から。販売開始1年で10社への販売と、2億円の売り上げを目指す。凸版では今後、保険業界の約款やマニュアル以外にも、証券業界の目論見書やカード業界の規約集、社内統制マニュアル、各種機器の取り扱いマニュアルなどにも対応するという。

「digiarch(デジアーチ)」の概要図 「digiarch(デジアーチ)」の概要図

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