効果的なセールスプレゼンテーションを実現するための方法

文:Christina Salerno(Special to BNET) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子 2009年08月26日 08時00分

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 セールスプレゼンテーションはたいていの場合、気苦労の多い作業となるはずだ。そして、景気の後退や、契約をまとめるというプレッシャが加わることで、この作業はよりストレスの高いものとなるのである。また、概要説明や格好の良いPowerPointスライドだけで成果を上げることも難しくなってきている--決算の数字を良くするために経費を削減しようとしている企業顧客が相手の場合は特にそうだ。IBMといった企業が営業手法を変えることで、顧客のニーズに対してより適切に応えられるようにした理由は、まさにここにあるのである。潜在顧客との打ち合わせを準備する際に、以下のテクニックを用いることで、真の成果を上げるためのより効果的なセールスプレゼンテーションを実現してほしい。

手順1:相手の悩みの種を知る

目標:顧客が抱えている問題に対処するためのシナリオに絞る

 セールスのためのシナリオ作りに万能のソリューションなどというものは存在しない。同じ業界内でさえ、潜在顧客が解決したいと思っている問題は顧客毎に異なっているのである。このためあなたの仕事は、こういったニーズを理解し、顧客が抱える一番の課題に直接応えるようなシナリオを作り上げることになるわけだ。

 こういったことを効果的に行ううえでは、十分な調査が欠かせない。顧客のウェブサイトを手始めとして、掘り下げた調査を行うべきである。広告代理店Punchの営業コンサルタントであり、取締役でもあるKyla O'Connell氏は「ウェブサイトやソーシャルネットワーキングといったテクノロジはあらゆる人々に公開されているものであるため、見込み顧客は自分たちのビジネスについてあなたが熟知しているはずだと考えるのだ」と述べている。また同氏は「顧客のオフィスまで行って『御社のビジョンを聞かせていただけませんか?』と尋ねることは得策ではない。彼らはあなたがそういったことを既に知っていて当然だと思っているのだ」とも述べている。顧客企業とその競合他社についてインターネットで調べることは必要であるが、それで終わってはいけないのである。

 インターネットは有益であるものの、実際に人と話すことで得られる洞察に及ぶものはないのだ。このため、営業先の企業に勤務しており、あなたにアドバイスしてくれる人を見つけることはすこぶる有益なのである。自身のソーシャルネットワークや業界団体を活用し、企業内部の事情、特に企業が直面している「痛み」、すなわち現実の懸念について詳しく教えてくれる「内部の指南役的存在」を見つけ出すべきである。

 最後に、購入の意思決定に携わる人物について可能な限りの知識を得ておくべきである。購入責任者は問題を解決するか、職を失うかという大きなプレッシャにさらされているかもしれないのだ。問題の内容を把握できたのであれば、あなたの会社の製品やサービスがそのソリューションとしてふさわしいということを主張できるようなプレゼンテーションを作成すべきである。プレゼンテーションのシナリオが潜在顧客を取り巻く状況に一致していることを明らかにすれば、彼らの同意が得やすくなるのだ。

大事なこと

顧客のことだけでなく、業界のことについても学習する

 顧客企業の社内組織、特に意思決定に携わる人物について知っておくことは、営業上効果的なシナリオを作り上げるうえで必要不可欠となる。とは言うものの、より大きな視野に立つ必要もある。つまり業界の状況を見過ごしてはいけないのだ。業界誌やニュースレターを購読したり、セミナーに参加したり、業界についての見識を深めることができるオンラインコミュニティへの参画に務めるようにすべきである。

 2001年の話である。IBMの幹部らは、同社の顧客に対してIBMの営業担当者にどういったものが欠けているのかを問いかけた。雑誌「Sales and Marketing Management」掲載のインタビューによると、その結果、IBMの営業担当者は顧客の業界に関する知識が十分ではないという答えが返ってきたというのである。IBMはこれを受けて、自社の営業担当者を業界の専門家とするべく再教育を行ったのだ。また同社は顧客の企業規模や業界、拠点に従って営業担当者のチームも再編した。こういった対応により、IBMの営業担当者全員が(上司や、業界の専門知識を有している他の社員の判断を仰ぐことなく)顧客のニーズに迅速に応えられるようになったのである。

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