Microsoftは、今秋に発売される新たな携帯電話シリーズが、同社の携帯電話市場におけるシェア確保を支えるものとなるように期待している。
Microsoftは米国時間9月1日、「Windows Mobile 6.5」を搭載する初の携帯電話シリーズが10月6日に世界で発売され、AT&T、Sprint、Verizon Wirelessからも発売される予定であることを発表した。
新たに発売される携帯電話シリーズは、Microsoftが「Windows Phone」ブランドで販売する初の製品群となり、同社のフラッグシップデスクトップOSのマーケティング力の活用も目指される。
Windows Mobile 6.5のリリースにより、Microsoftは、単にビジネスに適した携帯電話以上の存在感をユーザーにアピールしていきたいと願っている。このところMicrosoftは、対抗企業によって奪われた市場シェアを取り戻すため、コンシューマー向けの機能を強化して携帯電話向けOSを改良することに注力してきた。
Windows Mobile担当ゼネラルマネージャーであるStephanie Ferguson氏は「人々が生活全般で携帯電話を用いていきたいと願っていることに気づいている。率直に言って、もっと多くのことを求めているのだ。そういうわけで、われわれは変化を遂げることにした」と語っている。
ウェブブラウジングの改良、会話をスレッドで表示する電子メール、新たな「Windows Marketplace for Mobile」アプリケーションストアなどの新機能が含まれてはいるものの、Windows Mobile 6.5は、一般的には同OSの暫定的なアップグレードに過ぎないと位置づけられている。
Microsoftは、「iPhone」「BlackBerry」「Android」「Palm Pre」などからの厳しい競争に直面しているにもかかわらず、Windows Mobileの開発ペースが遅いとの批判にさらされてきた。
AT&Tは、長年に渡ってMicrosoftの携帯電話事業におけるパートナー企業として挙げられてきたが、同社としてWindows Mobile 6.5をサポートするものの、Appleや他の企業の同市場における成長速度のほうが勝っているとの認識も示すようになっている。
大企業の間でさえ、Windows Mobileは、かつて安定して確保していくと見られていた地位を維持することができなかった。
AT&Tのデバイス担当シニアバイスプレジデントであるJeff Bradley氏は「だれもが3〜4年前に(Microsoftが占めるようになると)期待していたエンタープライズ分野におけるシェアを、おそらくMicrosoftは獲得することができなかったようだ。そのシェアを奪う点では、Research In Motion(RIM)のほうが、はるかに期待を上回る成果を出してきたと考えている」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ