マルウェア対策ソフトウェア
以下に挙げるマルウェア対策ソフトウェアは、マルウェアの検出と除去の双方を行うものである。そもそもなぜこういったものを使用するだけではいけないのかと疑問に思っている方もいることだろう。残念なことに、問題はそう簡単ではない。
スキャナはマルウェアを検出するために、シグネチャファイルや発見的手法を用いるようになっている。しかし、マルウェア開発者はこういったことを熟知し、マルウェアコードを改変するため、シグネチャファイルが無効となり、発見的手法も通用しなくなってしまうのである。こういった理由から、スキャナは特効薬とならないわけである。将来に希望を託すしかないのかもしれない。
注意:マルウェア対策ソフトウェアを選択する際には注意が必要だということを強調しておきたい。悪い奴らが、マルウェアをマルウェア対策ソフトウェアに偽装し、すべての問題を解決できると謳っているという事例もある(例としてAntivirus 2009が記憶に新しい)。以下に挙げる4つのスキャナはいずれも、専門家らによって推奨されているものである。
#7:MicrosoftのMalicious Software Removal Tool
MicrosoftのMalicious Software Removal Tool(MSRT)は優れた汎用マルウェア除去ツールだと言えるだろう。その理由は、スキャンしたコードがMicrosoft純正のものかどうかを保証できる唯一の企業がMicrosoftだからである。MSRTには他にも以下のようなメリットがある。
- スキャンと除去のプロセスが自動化されている。
- Windows Updateによって、シグネチャファイルデータベースが自動的に最新版へと更新される。
- Windowsの開発元であるMicrosoftのツールであることから、Windowsとうまく連携でき、マネジメント層にも受け入れられやすい。
#8:SUPERAntiSpyware
SUPERAntiSpywareも、ほとんどのマルウェアの検出と除去が行える汎用の優れたスキャナである。このスキャナは筆者自身も何度か使用したことがあるが、その出来は十二分であると感じた。
また、Antivirus 2009(マルウェア)を完全に除去できたのはSUPERAntiSpywareだけだったと教えてくれたTechRepublicのメンバーも数多くいる。