アルプス電気は、CADやシミュレーションなどの設計・開発データを中心とするファイルサーバのバックアップおよびディザスタリカバリ対策として、ファルコンストア・ジャパンの継続的データ保護ソリューション「FalconStor CDP」を導入、本格稼働を開始した。ファルコンストアが9月18日に発表した。
アルプス電気の国内拠点の中で、主に製品の設計・開発業務を担う仙台開発センターでは、CADやシミュレーションなどの大容量データを保管するために順次ファイルサーバを追加導入した結果、多数のファイルサーバが社内に乱立し、運用管理が煩雑になっていた。データバックアップはLTO(Linear Tape-Open:磁気テープ)装置を搭載していたが、バックアップ工数がかさみ、メディアの信頼性にも問題があった。また、2007年に発生した新潟県中越沖地震の際、ディザスタリカバリ対策の重要性を再認識したこともあり、サーバの保守期限のタイミングでサーバ集約とバックアップ体制の刷新に着手した。
アルプス電気は、従来からあるストレージ装置の筐体間コピーによる遠隔レプリケーションなどは非常に高額で、ITコスト削減には結びつかないと判断、従来手法の半額以下でディザスタリカバリを実現できるファルコンストアのFalconStor CDPに着目した。
新しいディザスタリカバリシステムでは、仙台開発センターから20~30kmほど離れた古川データセンター内にFalconStor CDPサーバを設置。仙台開発センターのファイルサーバにFalconStor CDPのエージェントソフトウェア「DiskSafe」を導入し、1日2回スナップショットデータを取得して1週間分をローカルのハードディスクに保管すると同時に、1日1回100Mbpsの専用線でリアルタイムに古川データセンターのサーバに転送する遠隔地レプリケーションを行っている。このデータは30日間分保管され、週に1回テープバックアップを行っている。
導入プロジェクトは、アルプス電気のグループ会社でシステムインテグレーションを手がけるアルプス システム インテグレーションが推進し、システムの構築はファルコンストアの販売パートナーである菱洋エレクトロが担当した。
