オープンなクラウドサービス市場の創出および支援を目的として、「クラウド・ビジネス・アライアンス(Cloud Business Alliance:CBA)」が10月29日、設立された。イーダブリュエムジャパン、エクシード、スマイルワークス、ネットワンシステムズ、ビープラッツの5社が発起した。事務局はネットワンシステムズが担当する。
CBAを発起した5社は、「現在さまざまな形態で提供されている独自のクラウドサービスでは、ユーザーが“必要なものを、必要なタイミングで、最小限のコストで利用できる”という真のクラウドコンピューティングの価値が提供できない」との考えから、ユーザーとサービスプロバイダー両者がクラウドサービスの利益を受けられる環境を実現すべく、CBAの設立に至ったという。
CBA発起人らは、クラウドサービスで重要なこととして、「SaaS(サービスとしてのソフトウェア)、PaaS(サービスとしてのプラットフォーム)、IaaS(サービスとしてのインフラ)など、異なるクラウドサービスを自由に組み合わせて利用できるクラウド間の相互接続性の実現」、「クラウドサービスを相互接続した際のビジネスモデルの確立」、「グローバルに通用する仕様」の3点を挙げており、こうした考えに賛同する企業や団体と共に「オープンなアライアンスとしてCBAを推進し、オープンなクラウドシステムの実現と、市場への展開を図りたい」としている。
CBAでは今後、SaaS、PaaS、IaaSなど各レイヤのクラウドサービスのユーザーが、異なるクラウドサービスを自由に組み合わせて利用することができるよう、オープンソースなどによる共通APIを評価、検証、実装し、公開するとしている。また、クラウドサービスモデルの提供形態や課金方法などについても検討、検証していく予定だ。
10月29日現在のCBAへの参加企業は合計15社。発起5社以外の会員は、50音順にイース、エイムラック、オロ、コネクティ、ソリトンシステムズ、パイオン、バンテン、ビジネス・アーキテクツ、フィードパス、プリファードインフラストラクチャー。CBAでは新規会員の募集も開始するとしている。