東証1部上場のイワキは日立ソフトのスプレッドシート統制ソフト「iCOT SSLogger」を財務報告に関連するExcelファイルへの統制強化と効率化を目的に導入、本格運用を開始した。日立ソフトが10月29日に発表した。
現在の多くの企業で、財務報告に関連する業務でExcelファイルなどのスプレッドシートを活用しているが、日本版SOX法が要請する内部統制監査では、スプレッドシートの統制の有効性を評価することが求められている。公認会計士協会の内部統制監査に関連する取り決めでは、スプレッドシートの統制の有効性を評価する際に、スプレッドシートの計算結果のほかにアクセス権、変更管理、バックアップなどを検証することが求められている。
医薬品や医薬原料、化粧品、食品原料などを販売するイワキ(従業員数:287人、2005年に東証1部上場)でも、財務報告の信頼性を確保するために、内部統制監査対応の一環としてExcelファイルの統制強化、効率化を検討していた。その中で、iCOT SSLoggerの採用を決めている。
iCOT SSLoggerに対しては、既存サーバを流用して安価に導入できること、Excelファイルの計算式、マクロの変更差分を管理できること、監査証跡となるレポートを自動生成できること、Excelファイルの操作、変更の詳細なログを取得できることなどから採用を決めたとしている。
iCOT SSLoggerは、統制管理対象としたExcelファイルの計算式、マクロの変更履歴、計算式、マクロの変更差分、Excelファイルの操作履歴を収集、監査用レポートで内容を確認できる。監査レポートを内部監査などの変更管理の資料として利用できるようになっている。
また、Excelファイルの保管場所として、既存ファイルサーバやクライアントPCのローカルフォルダを利用でき、すべての操作をExcelのツールバーから行えることから、エンドユーザーの運用を変えることなく導入できるとしている。