自分で作る?それとも買っちゃう?構築をアウトソースしちゃう?--検討プロセスを改めて考える - (page 3)

文:Scott Lowe(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2009-12-09 10:43

クラウドコンピューティングに関する質問

 筆者が受け取るクラウドコンピューティングに関する質問の数は増え続けている。質問は、クラウドコンピューティングとは何なのかという一般的なものから、「○○というアウトソースベンダーからの営業で、われわれは××という製品が欲しいと思っているのだが」という具体的なものまでさまざまだ。組織としては、サービスに対して最終的にどのように取り組むのかにかかわらず、適切な検討、評価を確実に行う必要がある。筆者の観点から言えば、入手したソリューションが、既存システムとの統合も含め、自分たちでサポート可能なものとなっていることは必須である。運用効率の向上という大きな目標を掲げながら、運用上の手間を増やすサービスを追加することは理に適っていないというわけである。また、クラウドベンダーの増加により、組織内の人間によって選択、使用される製品を、セキュリティ上あるいは効率上の観点から見通しの良いものにすることが難しくなってきているという問題もある。こういったことに対する筆者の対応は、問題に対して適切な取り組みを行うとともに、たとえ一部の人々がIT部門に相談することなく、独自の判断で製品を選択する場合であったとしても、組織内での構築vs.購入に関して適切な意思決定が下されるようにすることである。テクノロジ製品やサービスの調達にはIT部門の承認が必要であるため、たいていの場合は実際に問題が発生する前に、問題となりそうなことを把握できるはずだ。

 クラウドベースのサービスと呼ばれているものは、ホスト上で提供されるその他のソリューションに比べると敷居が低いように思えるかもしれない。しかしだからと言って、適切な選択肢に到達するためのプロセスを変更しても構わないというわけではない。あなたの企業やデータを守るために、きっちりとした検討、評価をこれからも行うようにすべきなのである。

まとめ

 この記事で述べたいことはそう多くはない。ひとことで言えば、慎重に、かつ精細に検討、評価する必要があるということである。また、表面をなぞるだけでは明らかにならない潜在的な機会にも目を向けるようにすべきであるという点も忘れないように。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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