伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は1月29日、近畿大学の教育システムをトーエネック、西日本電信電話大阪支店と共同で構築すると発表した。
近畿大学は、2010年4月に第12番目の学部として、新たに「総合社会学部」(定員450人)を新設し、その本部キャンパスを東大阪市に設立する予定。CTCは、同学部の新設にあわせて、2010年4月から教育システムとして、シスコシステムズの「Cisco Unified Computing System(Cisco UCS)」を中心に構成されたシステムを納入するとしている。
Cisco UCSはブレードサーバやネットワーク、ストレージ、仮想化技術を統合することで、データセンターを1つのシステムとして管理できるようにするアーキテクチャ。またユニファイドファブリックは低遅延のロスレス10Gbpsイーサネット基盤であり、多数のLAN/SANアダプタ、ケーブル、スイッチなどの数を減らすことができるという。これにより、データセンターの運用および拡張に伴うコストを削減し、アプリケーションおよびサービスの迅速な立ち上げを可能にするとしている。
総合社会学部のシステムでは、学部内システムの他、教育システムとして語学演習やIT技術演習などのマシンイメージをサーバから各教室のPCに対して配信し、PC環境の入れ替えを実施する。また、システムの拡大に伴うサーバ増設にあたっては、Cisco UCSのサービスプロファイルにより、電力、冷却、セキュリティ、アイデンティティ、ハードウェアの健全性、イーサネットおよびストレージネットワーキングなど、アプリケーションを展開する上で必要となるインフラストラクチャのポリシーを適用することで、コスト削減を図ることが可能だという。
近畿大学では、これらの点を評価して、Cisco UCSを国内で初めて採用するに至ったとしている。総合社会学部での教育システムの稼働をスタートした後も、学内の教育システムや事務システムの効率化を目指したCisco UCSシリーズの展開を視野に入れているという。
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