シスコシステムズ合同会社(シスコ)は1月13日、フジテレビジョン(以下、フジテレビ)が、カナダのバンクーバーで2010年2月12~28日に開催される第21回冬季オリンピック(以下、バンクーバーオリンピック)での報道にあたり、現地との円滑な情報伝達、作業効率化を目的に、シスコのWAN高速化ソリューションである「Cisco Wide Area Application Services(Cisco WAAS)」を採用したと発表した。
フジテレビでは、バンクーバーオリンピック開催期間中、東京港区内の同社本社サーバルームとオリンピックメディア村との間(直線距離7500km以上)に専用回線を敷設。制作、報道などの社員やスタッフが現地から、本社ファイルサーバへのアクセスや、各種業務システムを利用できる、イントラネット利用環境を設ける。同社では、ここにCisco WAASを導入することで、遠隔地との通信に起因するアプリケーションのレスポンス低下などの課題を解決を図るという。
Cisco WAASは、データセンターへのサーバ統合、企業の業務拡大などで必要になるWANを経由したアプリケーション高速化を実現する包括的なソリューション。シスコでは、Cisco WAASの特徴として、企業ネットワークで多用されるアプリケーションに特化したプロトコル最適化技術により、WANを経由するアプリケーションのレスポンスを向上できるほか、不要なデータ転送や遅延を最小限に抑えられるとしている。また、Data Redundancy Elimination(DRE)とデータ圧縮(LZ)を組み合わせ、WANに送信するデータ量を削減できるという。
そのほか、装置間のトンネリングを行わないことにより、エンドツーエンドのデータフローの可視性が確保できるとともに、VoIP、QoS、ファイアウォールなど、既存のネットワーク環境へ透過的に統合することが可能としている。