最近のMicrosoftの動きを考えれば必ずしも驚くべきことではないが、Mozillaは米国時間3月23日、「Windows Mobile」のOS向けに「Firefox」を開発することを中止すると発表した。
MozillaのStuart Parmenter氏は公式ブログへの投稿に「Microsoftが『Windows Mobile 6.5』ではなく『Windows Mobile 7』へ将来を託そうとしていることを考えるならば、さらに、われわれはMicrosoftがNative Development Kit(NDK)をリリースするのかどうかや、そのリリース時期などについて知らされていないことを考慮に入れると、当面はWindows Mobile向けのブラウザ開発を中止することになった」と記している。
これまでMozillaは、長年に及ぶ「Windows CE」に対応するブラウザ開発努力の一環で、「Windows Mobile 6」で動作するバージョンのFirefox開発に取り組んできた。Microsoftは現時点までに、新たな「Windows Phone 7 Series」に関して、同OS向けのアプリケーションはネイティブコードでなく、SilverlightまたはXNAで記述されねばならないことを明らかにしている。
しかしながら、この規定にはいくらか例外も設けられる可能性がある。Microsoftは、自社が開発するプログラムの一部にネイティブコードを使用しており、携帯電話メーカーやキャリアが、いくらかネイティブコードを使用したデバイスを出荷できるようになる可能性があるほか、ZDNetのMary Jo Foley氏が指摘しているように、Microsoftは、Adobe Systemsの「Flash」をWindows Phone 7 Seriesで許可する手法を見出そうとするかもしれない。
とはいえ、全般的にMicrosoftは、サードパーティーアプリケーションがSilverlightまたはXNAで記述されねばならないと述べてきた。
Parmenter氏は「Windows Phone 7 Seriesは興味深いOSのようで、市場でも大いに受け入れられる可能性を秘めてはいるものの、残念なことに、Microsoftはネイティブアプリケーション開発への道を閉ざすことを決定した。このため、われわれは現時点ではWindows Phone 7 Series向けにFirefoxを提供することはできない」と述べた。
同氏は、他のモバイルプラットフォーム向けの開発に注力していく方針を明らかにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ