日本IBMは3月31日、同社のx86サーバアーキテクチャ「第五世代 Enterprise X-Architecture(eX5)」に準拠したブレードサーバ「IBM BladeCenter HX5」と、ラックマウント型サーバ「IBM System x3850 X5」を発表した。この2製品はeX5に準拠した最初のサーバで、同日より販売を開始する。
eX5は、「インテル Xeon プロセッサー 7500番台」向けのアーキテクチャで、IBMが開発した集積回路(eX5チップ)と高速伝送技術により、搭載メモリを3テラバイト(IBM System x3850 X5に、2010年中に販売開始予定の拡張メモリユニット「MAX5」を接続したシステムの2ノード構成の場合)まで拡張できる。IBMでは、メモリの拡張によりサーバ集約密度が高められるため、クラウド環境に最適なアーキテクチャだとしている。
ブレードサーバのIBM BladeCenter HX5は、業務の特性に応じてハードウェア資源を柔軟に構成変更できる「FlexNode」機能が備わっており、同一シャーシ内に搭載した2台のブレードサーバを1システムとして設定し資源を集中させることも、2台を独立したサーバとして設定し資源を分割させることも可能だ。2個のプロセッサと128Gバイトのメモリによる最大構成のサーバを2台搭載した場合、4個のプロセッサと256Gバイトメモリで構成される1つのシステムとして活用することもできる。
HX5の価格は、CPUが1個とメモリが8Gバイト搭載された最小構成の場合で73万6000円(税別)。6月25日より出荷を開始する。
ラックマウント型サーバのIBM System x3850 X5は、異なるきょう体に搭載されたCPU間を外部ケーブルで接続できる伝送技術により、2台のサーバを1システムに設定することも2台の独立したサーバとして分割することも可能。4個のプロセッサと1テラバイトのメモリによる最大構成のサーバを2台接続した場合、8個のプロセッサと2テラバイトメモリで構成される1つのシステムとして活用することもできる。
またX5は、8個の半導体ドライブ(SSD)をパッケージ化した「eXFlash」(7月販売開始予定)を搭載でき、HDDの800倍に相当する1秒あたり48万回の入出力処理数を実現できるため、大容量データベースやビジネスインテリジェンス(BI)などのエンタープライズアプリケーションに最適だという。
X5の価格は、CPUが2個とメモリが16Gバイト搭載された最小構成の場合で140万円(税別)。4月1日より出荷を開始する。