電通国際情報サービス(ISID)は4月1日、「SAP ERP」を中心としたSAPアプリケーションのアップグレード支援サービス「Panaya」のオプションとして「自動プログラム修正機能(Automatic Code Correction:ACC)」の提供を開始した。
ISIDはPanayaを2009年4月から日本国内で提供している。今回提供を開始したACCは、アップグレード時のプログラムへの影響を分析し、アドオンの修正やテスト範囲を特定するPanayaの機能「アップグレード・オートメーション」での結果をもとに、必要なプログラム修正を“自動化”するオプションサービスになる。
Panayaは、グリッドコンピューティング技術を活用して、SAPアプリケーションの標準プログラムとユーザー企業のアドオンプログラムの構造を解析し、SAPアプリケーションのアップグレードに必要なプログラム修正やテストをタスクとして提示する。ACCは、提示された全タスクの中から自動修正が可能なタスクを抽出して、修正ソースコード案を出力する。ユーザーはPanayaの修正ソースコード案を承認することで、実際のアドオンプログラムに修正を適用できる。
ACCは「Fixed Automatically」と「Semi Automation」の2種類で提案される。Fixed AutomaticallyはACCから提案された修正ソースコード案をそのまま適用できるプログラムであり、Semi AutomationはACCから提案された修正ソースコード案に加え、何らかの判断が必要となるプログラムになる。
ACCの適用範囲は、アップグレードプロジェクト全体のプログラム修正のうち平均60%という。PanayaのACCを利用することで機械的に自動修正できるようになり、修正工数を削減できるとしている。
またACCを利用することで仕様設計者から開発者への仕様伝達の必要がなくなるという。修正はACCの結果を承認、確認するというプロセスに変わる。修正の際に発生する人的ミスを排除でき、仕様伝達時のコミュニケーションミスがなくなることから、品質向上に寄与するとしている。
ACCの料金はユーザー企業が利用しているSAP ERP環境のオブジェクト数で決まる。キャンペーン価格は70万円からとしている。