日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)は4月6日、システム障害の対応状況の進捗を管理する「RevenueMax Ecsia」のログ収集における操作性向上と障害発生時の通知機能強化を図り、「RevenueMax Ecsia V1.4」として同日より販売開始することを発表した。今回の機能強化でITシステムの障害復旧の時間が短縮できることから、ビジネスへの影響が軽減できるほか、システム運用にかかるコストが低減できるようになるとしている。
日立ソフトが提供するRevenueMax Ecsiaは、システム監視サーバからのイベント情報(障害発生情報)を取得し、「障害原因解析」「障害ナレッジ検索」「障害対応進捗管理」の各機能を連携させて過去の障害情報から障害原因を類推し、IT障害の原因究明時間を短縮するという。
従来のRevenueMax Ecsiaでは、システム障害の切り分けに必要なログの収集やサーバに対する操作において、ドキュメントファイルで作業内容を提示するのみで、実行する場合は各サーバに対しコマンドを発行する必要があった。新バージョンでは、日立ソフトの分散サーバ環境統合運用ツール「Ioperation」と連携し、サーバへのログインやコマンド入力を省くことで、障害の調査に必要なログの収集作業の操作性を向上させたとしている。
Ioperationは、ウェブインターフェース上でGUI化されたメニューを選ぶだけで、業務ごとや機能ごとに設置された複数のサーバへのコマンド実行を一括操作できるパッケージ製品だ。今回RevenueMax EcsiaとIoperationを連携させることで、RevenueMax Ecsiaから直接Ioperationの操作画面を起動し、日本語表示されたメニューを選んでコマンドが実行できるという。
また、日立ソフトのシステム監視ツールや運用ツールからのアラームを自動通知する総合通報管理システム 「TELstaff」との連携機能も新たに追加し、関係者への連絡や通知にかかる作業の効率化を図ったという。
これまでRevenueMax Ecsiaでは、利用者が能動的に画面を閲覧して対応状況を把握していた。TELstaffと連携させることで、RevenueMax Ecsia側から自動的にインシデントの新規登録時や更新時などの進捗状況をメールで担当者に通知するという。また、インシデントの情報もメールで関係者に送信できるため、発生した障害に対して迅速な対応ができるとしている。
RevenueMax Ecsiaの動作環境として必要なのは、サーバ側では「Windows Server 2003 R2 SP2」および「Sun Java SE Development Kit (JDK) 5.0」、クライアント側では「Microsoft Windows XP SP2」および「Internet Explorer 7」、「Adobe Flash Player 10」となる。提供価格は、RevenueMax Ecsia Manager(Adapter含む、10ノードライセンス付き)が714万円から、RevenueMax Ecsia Manager/Trackingが157万5000円から。