この考えに賛同するパートナーも増えており、「2009年は同プラットフォームを搭載したPCが国内主要メーカーから19種類提供されていたが、今年の夏モデルでは29種類となり、1.5倍に拡大した」(宮本氏)という。

ハードウェアメーカーだけではない。AMDでは、「ソフトウェアメーカーとの協業も進めている」と、日本AMD マーケティング本部 本部長の林淳二氏は強調する。「AMDのサイト内にソフトウェアパートナー向けのサイトを用意し、ここでソフトウェア開発ツールも提供している。現在53万人が登録している」と林氏。今回の発表会には、マイクロソフト コンシューマーWindows本部 本部長の藤本恭史氏も登場し、「ユーザーによりリッチな体験をしてもらうために、AMDとの協業でわかりやすいシナリオを提供していく」と述べた。
2011年には、新しいアーキテクチャとしてCPUとGPUを融合させたAPU(Accelerated Processing Unit)製品の「AMD Fusion」も登場する予定だ。Fusionについて宮本氏は、「単にCPUとGPUをひとつのダイに載せたものではなく、x86スケーラブルプロセッサとベクタープロセッサの2つのコアが有機的に働き、高効率で高性能なハイブリッドコンピューティングを実現する」と述べている。Fusionでは、コア間を同一シリコン上で結ぶ高速バスアーキテクチャと、コア共通の高速メモリコントローラが採用され、単一ダイ構造により薄型で低消費電力のフォームファクタが実現するという。
宮本氏は「世界にはCPUメーカーが2社、GPUメーカーが2社存在するが、CPUとGPUを両方開発しているのはAMDだけだ。そのため、AMDのみがCPUとGPUを混在、最適化させたAPUを作ることができる」とした。
