NTTデータは7月1日、同社のクラウドサービス「BizXaaS」(ビズエクサース)の「クラウド構築サービス」のラインアップとして「Hadoop構築・運用ソリューション」の提供を開始した。
オープンソースの分散処理基盤ソフトウェアである「Hadoop」は、大規模データを多数のサーバに分散して蓄積するとともに、大量かつ複雑な計算を並列処理させて、データを高速に処理できるもの。従来、分散処理を活用したシステムを構築するためには、ソフトウェアの開発者側に高度なノウハウが必要とされていたが、Hadoopでは、MapReduceフレームワークを利用することで、個々の分散制御を意識することなく分散処理のシステムを構築できる。行動情報、センサ情報やライフログなど、大量のデータを利用する新領域でのビジネス活用において注目を集めている。
NTTデータは、今までに数十台から数千台規模のIAサーバで構成したHadoopシステムを顧客に提供してきた実績があり、今回のHadoop構築・運用ソリューションは、そこで培った技術力とノウハウをベースとしているという。システム実現のためのコンサルティング、システム構築、運用設計、導入後のサポートまでが一貫して提供されるほか、同サービスで提供するHadoopの環境には、信頼性を向上させるための冗長化の仕組みや、多数のサーバを管理する際に顕在化しやすい運用コストの増大を抑える仕組みを実現しているとする。
また、Hadoopが持つ分散ファイルシステムHDFS (Hadoop Distributed File System) や分散処理フレームワークのHadoop MapReduceに加え、連携して動作するHBase、Hive、Pig、Mahout、Avro、Sqoopなどの周辺プロダクトにも対応する。Hadoopを動作させるために必要なLinuxやJDK (Java Development Kit) などのミドルウェアを含めたソフトウェアサポートサービスも提供するという。
NTTデータでは、同ソリューションによりスケーラビリティを追求したクラウド環境を提供することで、プライベートクラウドの活用シーンの拡大を目指すとしている。