XenClientのシステム要件
現在、XenClientは開発途上の製品であり、正式版は今年後半に予定されているXenDesktopの次期リリースの一部として提供される予定だが、「XenClient Express 1.0」のリリース候補(RC)版がすでに公開されており、公式サイトでユーザー登録すれば無償でダウンロードできる。
ただし、1.0 RCでサポートされているハードウェアは非常に限られている(表1)。XenClientがIntelとの共同開発ということもあり、現状ではAMDのCPUやNVIDIAのチップセットなどはサポートされない。無線LANチップもサポートされるのはIntel製品のみ。グラフィックチップは4シリーズチップセット内蔵のGMA 4500とCore i5/i7内蔵のHD Graphicsのみの対応で、3シリーズチップセット以前の内蔵グラフィック回路はサポートされない。
また、システム要件には挙げられていないが、仮想化支援機能「VT-x」が無効な環境ではインストール時にエラーとなり作業を完了できないほか、I/O仮想化支援機能「VT-d」が無効の場合はインストール自体は完了するが、XenClientが正常に起動しない(バグか仕様かは不明)。このため「VT-x」「VT-d」共に実質的に必須となっている。
現状では正式に動作が確認されているハードウェア(表2)も数少なく、「空いているPCで手軽に体験」というわけにはいかないのが残念だが、対応ハードウェアを用意できる方はぜひ試してみてほしい。次回はXenClientの導入とゲストOSのインストール手順について説明する予定だ。
CPU | Intel Core 2 Duo、Core i5、Core i7 |
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グラフィックチップ | Intel GMA 4500, Intel HD Graphics |
メモリ | 4GB以上を推奨 |
ディスク容量 | 160GB以上を推奨 |
無線LAN | Intel WiFi Link 5100/5300、Intel Centrino Advanced-N 6200、Intel Centrino Ultimate-N 6300 |
Intel vPro対応 | 強く推奨 |
ベンダ | 機種 |
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HP | EliteBook 6930p、2530p、8440p* |
Dell | Latitude E4300、E6400、E6410*、E6500、E6510* |
OptiPlex 780 | |
Lenovo | ThinkPad X200、T400、T500 |