子どもにLinuxを使わせるべき10の理由

文:Jack Wallen(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-08-10 07:30

 子どもの使うPCに対するITサポートは、IT技術者としての日々の仕事よりも大変かもしれない。本記事では、子どもにはLinuxを使わせるべきだと筆者が考えている理由を10個紹介している。

 TechRepublicでは(そしてIT関連の多くのフォーラムでも)、ITにおける仕事上の側面を主に採り上げている。しかしわれわれの多くは、仕事を終えて帰宅した後もITに関わり続けているのである。そういった関わりには、子どものコンピュータを動作させ続ける、それもきちんと動作させ続けるといった作業も含まれる。そしてこれらの作業は、自らの仕事として行っている、大人が使用するコンピュータをきちんと動作させ続けるための作業よりも困難な場合もある。

 子どものPCにLinuxをインストールしておけば、そういった面倒ごとから解放されるにもかかわらず、なぜ苦しい道を選ぶのだろうか?以下では、子どもにLinuxを使わせるべき理由を10個の観点から紹介している。本記事を読み終えた後で、子どもの使うOSをLinux以外からLinuxに移行するのが適切かどうか、自ら判断してほしい。

#1:ウイルス/マルウェア

 筆者は常に、これを1番の理由として挙げる。子どもというものは、オープンするべきではないファイルをオープンし、インストールするべきではないアプリケーションをインストールするものである。そのことは、われわれもよく分かっているはずだ。子どもがPCを使用している間、ずっと監視し続けるわけにはいかないため、そういったアプリケーションや添付ファイルがどこからやって来たのかは分からない。子どものPCにウイルス対策ソフトウェアやスパイ対策ソフトウェアをインストールしておくこともできるだろうが、そもそもそういった危険の芽を摘み取っておいてはどうだろうか?子どもにLinuxを使わせるようにすれば、こういった心配は不要になるはずだ。

#2:セキュリティ

 これは簡単に説明できる。子どもにrootパスワードを教えさえしなければ、彼らはroot権限の必要となる作業を行うことができない。ただし、Ubuntuのようなディストリビューションを使用している場合、ちょっとした手間をかける必要があるだろう。sudoベースのOSを採用する場合、/etc/sudoersファイルを編集し、子どもに必要な権限を与えておく必要がある。

#3:費用対効果

 Windowsの再インストールが必要なPCをお下がりとして使うことになる子どもがいると考えてほしい。Windowsのインストールディスクが手元にない場合、それを購入する以外に手はない。こういったことは、有償のアプリケーションについても当てはまる。しかし、このPCにLinuxをインストールして使わせるようにすれば、そういった支出はすべて不要となる。OSのライセンスや、子どもに与える、あるいは子どもが必要とするアプリケーションに対する支出が不要となるということだ。さらに、子どもたちはソフトウェアの追加/削除ツールを手にすることになるため、自らが必要とするものを探し、見つけ出すこともできる--こういったことを自らの手で行えるようになるのだ!また、Windows VistaやWindows 7で必要とされるハードウェア要件よりもずっと非力なマシンであっても、最新のLinuxディストリビューションを稼働させることができる。

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