NECは8月24日、公共図書館や地方公共団体などの図書資料管理業務システムをSaaSで提供する「GPRIME for SaaS/図書館」を開発し、同日より販売を開始することを発表した。先行的に新国立劇場の情報センターにおいて、サービスの利用が8月下旬から開始されているという。
「GPRIME for SaaS」は、NECが現在、サービスメニューの拡充を進めている地方公共団体向けクラウドサービスの総称。今回の新サービスもこうした活動の一環だという。
GPRIME for SaaS/図書館は、公共図書館や組織内の図書室、資料室などにおける、貸出管理、返却管理、利用者管理、予約管理、督促管理、蔵書管理、レファレンス管理などの業務系システムや、ウェブ検索、予約システムなど図書館の基幹業務に必要な全機能をNECのデータセンターからSaaS型で提供するサービス。また、地域住民参加型デジタルアーカイブの構築を支援する「わいわいライブラリー」や、図書館と地域住民のコミュニケーションを支援する「SNS」など、既に提供を開始している電子図書館サービスと連携することで、図書館の業務を幅広く支援するサービスをトータルで提供する。
同サービスを利用することにより、これまで各図書館や各自治体で構築および管理してきたITシステムをサービスとして利用し、コストを低減しながら業務を効率化できるという。NECでは、公共図書館等が同等のシステムを個別に開発、運用する場合と比べて、5年間のシステムコスト(TCO)を約30%削減することが可能だと試算している。