富士通とThe Boeing Company(ボーイング)は12月17日、「AIT整備サービス」を共同で開発、推進することに合意し、戦略的協業を締結したことを発表した。
AIT整備サービスとは、航空機の部品や装備品、機材などにRFID(Radio Frequency IDentification)やCMB(Contact Memory Button:耐環境性に優れた接触型自動認証技術製品)などのAIT(Automated Identification Technologies:自動認識技術)を活用した「AITデバイス」を取り付け、整備プロセスにおけるデータ収集を自動化し、部品適用状況や在庫状況を管理するサービス。航空機材の効率的な運用を可能にするという。同サービスの導入によって、航空会社は短期間で最先端のAITを導入することができ、手作業によるデータ入力ミスの削減や、最適な在庫管理によるコスト削減が可能になるとしている。
富士通は、AIT整備サービスに関わるAITタグ、リーダ、ミドルウェア、システムインテグレーション、導入サービスなど、全世界共通のIT基盤をボーイングに提供する。ボーイングは、航空会社の要求や運用環境に合わせたAIT整備サービスの提供、さらにAITからのデータを活用した航空会社業務全体のソリューションを視野に入れた長期計画を立案するという。
ボーイングは、2012年第1四半期(2012年1〜3月期)より、航空会社向けに同サービスの提供を開始する。また、同サービスをボーイング製航空機およびボーイング製以外の航空機にも適用していく考えだ。サービス開始に先立ち、先行導入する航空会社とともに、プロセス検証、技術検証、性能試験の3段階で実証実験を行う予定という。